2級建築士

2級建築士の試験内容とは?学科の科目・製図の課題を全解説

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建築士試験の登竜門となる2級建築士は、学科試験と設計製図試験に合格し、必要な実務経験年数を満たすと免許を取得できます。まずは試験に合格することがスタートラインになりますが、学科試験と設計製図試験はどのような内容なのか、気になる方も多いでしょう。こちらでは、2級建築士の学科試験の科目と、設計製図試験の課題を詳しく解説します。

【2級建築士】学科試験の内容

2級建築士の学科試験の科目ごとに、出題傾向や特徴を確認しましょう。

学科Ⅰ(建築計画)

建築計画とは、「計画各論・建築史・環境工学・建築設備」の4分野で構成される出題範囲が広い科目です。4分野の出題傾向は以下の内容となっています。

建築各論 屋根形状、建築物の環境負荷、集合住宅、商業施設、公共施設、車椅子使用者への配慮など
環境工学 換気、伝熱、室内環境、表面結露、日照、採光、音など
建築士 日本建築史、西洋建築史
建築設備 空気調和設備、給排水衛生設備、電気設備、照明計画、環境に配慮した建築設備計画など

難易度が比較的高い分野は、環境工学と建築設備に多いものの、基本的に過去問題と似た問題が出題されます。過去問題をくり返し解き、基本をしっかり身に付ければ得点を重ねられる科目といえるでしょう。

学科Ⅱ(建築法規)

建築法規では、8割ほどが「建築基準法」、それ以外は「建築士法・バリアフリー法」などが出題されます。建築基準法の出題傾向は、「用語の定義、手続き融合、用途地域、建築強度融合、内装制限、高さ・日陰制限」など出題範囲が広いのが特徴です。

建築法規は、問題の選択肢に対応する法律文を建築基準法などが掲載された「法令集」から探し出し、選択肢の正誤判定をするという独特な問題です。法令集をいかに早く引けるかが合格のカギといわれており、建築法規に多くの勉強時間を割く必要があります。

また、法令に関する問題だけでなく、「換気・構造強度(木造)・容積率・高さの制限」で計算問題が出題されます。法令集の引き方に慣れが必要ということもあり、建築法規は学科試験の中でも比較的難易度が高い科目といえます。

学科Ⅲ(建築構造)

建築構造は「構造力学・各部構造・材料」の3分野があり、以下の内容が出題される傾向となっています。

構造力学 断面の性質、応力度・許容応力度、静定ラーメンの応力、静定トラスの応力など
各部構造 地震力、荷重・外力、風圧力、地盤・基礎構造、木造構造、壁式鉄筋コンクリート造、鉄骨構造、耐震構造など
材料 木材、セメント・骨材・コンクリート、金属材料、材料融合

構造計算の問題は難易度が高く、苦手とする受験生も多くいます。しかし、計算方法は公式が決まっているので、やり方を覚えれば得点源にすることも可能です。全体的に過去問題と似た傾向が高いので、苦手意識を持たずに対策するといいでしょう。

学科Ⅳ(建築施工)

建築施工は、「施工計画・各部工事・測量・積算・契約」の5分野から出題されます。25問中で8割以上を占める、施工計画と各部工事の出題範囲は以下のとおりです。

施工計画 ネットワーク工程表、現場管理(安全衛生管理、廃棄物)、材料管理、現場管理
各部工事 木造住宅の基礎工事、土工事・基礎地業工事、コンクリート工事、型枠工事、
鉄筋工事、木工事、防水工事・屋根工事、塗装工事など

建築工事における準備段階から完成までの流れで、各工事の施工上の論点が出題されます。基本的に過去問題で対策できる科目ですが、近年は新しい傾向の問題が多く出題されています。過去問題で基礎を身に付けるとともに、応用力を意識して対策する必要があるでしょう。

【2級建築士】設計製図試験の内容


学科試験合格後に受験する設計製図試験は、図面の作成スキルに加え、さまざまな能力が試されます。設計製図試験の概要を踏まえ、身に付けておきたい能力について見ていきましょう。

設計製図試験はどんな試験か?

設計製図試験の課題は、使用する人数や用途、建物の構造などを踏まえたテーマ形式で出題されます。近年では、事務所併設の住宅、カフェを併設した二世帯住宅、年代の違う家族がともに暮らせる3世代住宅など、より実践的な内容になっています。

この課題を踏まえ、1階平面図兼配置図、2階平面図、2階以下床伏図兼1階小屋伏図、立体図、断面図といった要求図書を全て手書きで作成します。5時間の試験時間で仕上げる必要があるため、長時間の試験に耐えうる集中力が求められます。

設計製図試験で問われる能力

2級建築士の設計製図試験では、課題をもとに設計(エスキス)する能力と、効率的に製図する能力が問われます。

課題を製図するために最も重要なことは、課題に対して法令違反のない設計をまとめることです。設計の時点でミスや法令違反があると、製図できたとしても設計段階のミスで不合格になることもあります。

また、製図能力では、製図を効率化して制限時間内に仕上げること、メリハリがある見やすい製図を書くことが重要です。製図能力をアップするには、何枚も製図をトレースしてスピードを上げる方法が効果的です。書き方に慣れると効率化できるポイントがわかり、メリハリのある製図も自然と書けるようになります。

このように、設計製図試験は設計能力と製図能力をトータルで身に付けることが重要です。

2級建築士の試験は学科と設計製図で特徴が異なる

2級建築士の学科試験は、科目ごとに出題傾向が異なります。学科Ⅱと学科Ⅲは計算問題が出題されることもあり、学科試験の中で難易度はやや高めです。過去問題と同じ傾向の問題が大半を占めるうえに、基礎が身に付いていないと応用的な問題は解けません。過去問題をくり返し解くことが、学科試験の効果的な対策法といえるでしょう。

一方、課題をもとに設計・製図をする設計製図試験では、法令違反のない設計とスピーディーにメリハリのある製図を作成する能力が求められます。どちらかが欠けると不合格になるので、設計と製図はトータルで対策しましょう。

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