消防設備士

消防設備士乙6の合格率と合格するための3つの方法

6,298人の方が、この記事を参考にしています。

消防設備士乙種6類は、主に消火器の整備と点検を行うことができる資格で、消防設備士の資格の中でも1番受験者数が多い人気の国家資格です。

消火器は社会全体で非常に多く必要とされているものです。そのため、消火器の整備と点検を行うことができる消防設備士乙種6類の需要は、非常に多いと言えるでしょう。
 
当然ですが、消防設備士乙種6類を取得するには試験に合格する必要があります。全く勉強しないで資格を取得することはできません。この記事では、そんな消防設備士乙種6類の試験の合格率や、試験に合格するための勉強法についてお伝えします。

消防設備士乙6の合格率は30~40%

まず、消防設備士乙種6類のここ数年間の合格率の傾向と、平均の合格率を見ていきましょう。

「一般社団法人 消防試験研究センター」が発表している平成30年度の合格率を見ると、受験者数が21,194人、合格者数が8,476人、合格率は40.0%となっています。そして平成29年度から27年度の合格率は、概ね37%から39%です。

以上のことから、ここ最近の消防設備士乙種6類の合格率は大きく変動はしてないということになります。令和1年の合格率も38.1%であることから、消防設備士乙種6類の合格率は、ここ近年では大きく変わっていません。

少し古いですが、平成23年から平成25年の合格率も見てみましょう。平成23年から平成25年度の合格率は33%から38%です。5%程とは言え、昔と比べると近年の方が多少合格率が高いとも言えます。

以上のことを総括すると、消防設備士乙種6類の合格率は少なくても30%を切ることはなく、高くて40%少しといったところになります。

さらに受験者数で見てみましょう。消防設備士乙種6類の受験者数は毎年約20,000人程なので、計算すると試験の不合格者は、毎年12,000人から16,000人程になります。こう見ると、毎年多くの受験者が試験に落ちているということが実感できますね。

ちなみに、消防設備士乙種6類には鑑別という実技試験が出題されます。鑑別はマークシートではなく、記述式となり正確な回答が必要です。この鑑別の問題は、他の試験には見られない特殊な問題なので、戸惑う方も少なくありません。そのため、鑑別の問題で躓いてしまい、その点も合格率を下げている理由の1つである可能性があります。

以上のことから、毎年多くの受験者が試験で不合格になっていることが分かります。消防設備士乙種6類の試験の難易度はそこまで高くないと言われていますが、不合格者や合格率から見ると、不合格になってしまう可能性は十分にあるでしょう。そのため、合格するためにはしっかりとした試験対策を行う必要があります。

消防設備士乙種6類と他の資格の合格率比較

消防設備士の中での比較

 消防設備士乙種6類の合格率は30%〜40%ですが、他の消防設備士の資格の合格率もご紹介します。まず乙種の上位ともいえる甲種の合格率ですが、乙種とはそこまで大きく合格率は変わりません。
 例えば、消防設備士の中でも2番目に人気のある消防設備士4類の平成30年度の合格率は、甲種乙種共に32.4%でした。平成30年度における1類から3類の甲種乙種の合格率の差も、いずれも5%以上の差はありません。ちなみにですが、最も消防設備士の中で合格率の低い資格は、消防設備士甲種特類です。こちらの合格率は平成30年度のもので、23.9%となります。
 消防設備士乙種6類の合格率は高い時で40%程なので、他の消防設備士の合格率と比べれば、合格率が若干高い傾向があります。

他の資格との比較

 消防設備士乙種6類は、設備管理やビルメンテナンス業界で需要のある資格です。そこで、設備管理業界に関連する他の資格と消防設備士乙種6類の合格率を比較してみましょう。
 例えば、設備管理業界でも高い人気を誇る資格の1つに、第2種電気工事士があります。第2種電気工事士も毎年受験者数が10万人を超えるほど人気な国家資格です。第2種電気工事士は消防設備士とも関わりが深く、両方の資格を取得している方も少なくありません。
 第2種電気工事士の合格率は、近年で筆記試験が60%いかない程で、実技試験が70%程です。試験内容も全く違うので簡単に難易度は比較できませんが、合格率だけで比較するなら、消防設備士乙種6類の方が合格率が低く、難易度が高いということになります。

消防設備士乙6に合格するための方法

初めての受験なら3ヶ月前から勉強

消防設備士乙種6類の勉強期間は、一般的に独学で約2~3ヶ月程と言われています。1日の勉強時間は約1時間から2時間で、トータルなら200~300時間ほどでしょう。以前に別の種類の消防設備士の試験を受験されている方なら、さらに余裕をもって試験に挑めるでしょう。

人によっては普段忙しくて勉強時間がなかなか確保できないという方もいらっしゃると思います。忙しい方は、3ヶ月間よりも少し多めに勉強期間を設けておく方が確実かもしれません。3ヶ月前という期間はあくまで目安なのでご自身のスケジュールとよく相談して勉強の計画を立てて下さい。

参考書を声に出して読む

消防設備士乙種6類に限らず、資格の勉強は参考書を声に出して読むことをオススメします。何故声に出して参考書を読むことが重要かと言うと、五感を活用させて勉強する方が、脳に記憶が残りやすいからです。

参考書を声に出して読むことで、視覚からの情報だけでなく、耳から声の情報を頭に入れられます。つまり、視覚という感覚だけでなく、聴覚も使って勉強をするということです。単純なことのように聞こえますが、参考書をただ目で読むだけよりも、声に出して参考書を読んだほうが格段に知識の定着率が向上します。

また、ただ読むだけでなく、人に教えるように喋りながら勉強するのもオススメです。人に教えるように声に出すことで、自分が理解できていない、曖昧な理解で済ましていた箇所をより明確に認識できます。それだけでなく、勉強したことを人に教えることで、より学んだことを理解できるようになるでしょう。

ぜひ参考書を声に出して読むという勉強法を、ご自身の勉強に活かしてみてください。

寝る前に勉強してしっかり寝る

働いている方にありがちですが、睡眠時間を削って勉強する方がよくいらっしゃいます。しかし、睡眠時間を削る勉強はかえって非効率的です。

特に消防設備士乙種6類のように暗記がメインとなる試験では、睡眠はきっちりと確保した方が確実に効果があると言えます。何故なら、記憶は寝ている間に整理され脳に保存されるからです。

記憶には主に短期記憶と長期記憶の2つがあると言われています。一度脳に取り入れたことは短期記憶となり、最終的に長期記憶となって長く記憶に残るのです。そして短期記憶を長期記憶に移行する脳の働きは睡眠時に行われます。つまり、睡眠時間が十分でないと、覚えたことが脳に残りにくくなり、勉強したことが定着しにくくなるのです。

そのため、消防設備士乙種6類の試験勉強は、寝る前にしっかり勉強して夜は早めに寝る方が効率的です。さらに寝る前に日中勉強したことを復習をすれば、より記憶に残りやすいとも言われています。

よって、暗記が重要である消防設備士乙種6類の勉強では、睡眠時間を削って勉強するよりも、寝る前に復習して早めに寝た方がより効率的に勉強を進めることができるでしょう。

まとめ

今回は、消防設備士乙種6類の合格率や勉強方法についてお伝えしました。

消防設備士乙種6類の試験は、合格率だけで見れば決して油断はできない試験であると言えます。いくら消防設備士乙種6類の合格率が他の消防設備士資格の合格率より高いとはいえ、しっかりと勉強をする必要があるでしょう。

しかし、消防設備士乙類6種の試験は、誰でも受験することができます。しっかりと計画を立てて勉強すれば、誰でも十分に合格の見込みがある試験なので、ぜひ挑戦してみて下さい。

SATのWeb講座なら、分かりやすい講義動画で、どこでも手軽に学習できます。

『このブログについてお気づきの点等ございましたらこちらにご連絡下さい』

『消防設備士乙6の合格率と合格するための3つの方法』の記事について

    取りたい資格・知りたいことをお選びください