ダイオキシン類作業従事者特別教育

ダイオキシン特別教育を受けるとどんな資格が得られるの?

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ダイオキシンとは、ごみの焼却などにより発生する非常に毒性の強い化学物質です。発がん性がある為、人体にも悪影響を及ぼし、肝臓の機能低下や心筋梗塞になる恐れもあります。
その為、廃棄物の焼却施設で作業をする方、集じん機などの保守・点検作業をする方を対象として、ダイオキシンの特別教育を行うように労働安全衛生法で義務付けられています。

この記事では、ダイオキシン特別教育を受けるとどんな資格が得られるのか、また、特別教育の概要についても紹介していきます。

ダイオキシン特別教育で得られる資格とは

ダイオキシン特別教育を受けるメリット

この特別教育は特別に試験を受けるわけでもなく、履歴書に書けるような資格を取得できるわけではありません。

しかし、この特別教育を受けることにより、作業者自身がダイオキシン類に関する十分な知識と、正しい作業方法を知ることができます。

例えば、有害性の化学物質と呼ばれるダイオキシンはどのような状態で存在するのか。どんな作業をしている時に発生するのか。どうすれば防ぐことができるのか、それらをこの特別教育により身に付けることができます。
特別教育が必要な作業員にその教育を実施していない事業者は、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。

特に注意したいのが、この特別教育を受けていないと現場で作業することすらできないことです。

ダイオキシン類の特別教育の修了証を所持しているという事は、専門性の高い知識を有していることの証明といえるでしょう。他の資格と併用することが多いですが、転職の際も有利です。

ダイオキシン特別教育を受けると修了書がもらえる

特別教育を受講することにより、何か特定の資格を取得することはできませんが、修了したことを証明する修了証を発行してもらうことができます。原則として当日発行してもらえるもので、運転免許証と同じようなプラスチック製のカードです。

ダイオキシンに関わる作業をする場合、作業者は必ずこの修了証を携帯するようにしましょう。また、一度発行された修了書は、特に更新手続きは必要ありません。

今後、関係法令の改正がない限り、安全衛生教育・特別教育修了の証明書として活用することが可能です。

ダイオキシン特別教育の概要

次に、ダイオキシン特別教育では、何を学ぶのかを見ていきましょう。学べる内容と各項目の所要時間は基本的に決まっています。学科の講習のみで実技はありませんので、気構えする必要はありません。

基本的にダイオキシンの危険性、ばく露防止対策、防護具の使い方などをメインに学習します。

詳細は以下の表にまとめましたので、ご覧ください。

ダイオキシン類の有害性 0.5時間
作業の方法及び事故の場合の措置 1.5時間
作業開始時の設備の点検 0.5時間
保護具の使用方法 1.0時間
その他ダイオキシン類のばく露の防止に関し必要な事項 0.5時間

各科目は30分から1時間程度の内容となっており、合計で4時間ほどです。1日で十分学習できる内容となっています。

気になる講習費用ですが、受講する団体・試験機関によって若干前後しています。教材費込みで平均8,000円前後といったところでしょうか。

詳細は各団体のホームページ等を参照ください。

また、受講資格は特に定められていません。

ダイオキシン特別教育はどうやって受けられる?

①講習を受ける

ダイオキシン特別教育の講習を受けることができる団体は全国にいくつかあります。
それぞれ、開催日程・受講会場・定員数・受講料も異なってきますので、よく確認してから申し込むようにしましょう。

参考になる団体をいくつかご紹介しましょう。

一般財団法人 中小建設業特別教育協会

こちらの協会は、地域・講習・人数に合わせてインターネットで24時間いつでも予約可能となっています。受講料は9,900円(税込)です。また、申し込み用紙を印刷して、FAXで受講申請することも可能です。出張対応サービスも実施しているため、遠方の方でも受講可能です。

公益社団法人 神奈川労務安全衛生協会

神奈川県に拠点を置く、安全衛生協会です。

こちらの協会はインターネットで申し込むことが可能で、現在の申し込み状況を確認して、空きがあれば受講することが可能です。受講料は7,000円~8,000円ほどですが、別途テキスト料として990円がかかります。

あらかじめ会員登録をすると受講料金が安くなります。

一般社団法人 労働安全衛生推進協会

こちらの協会は福岡を拠点に活動しており、基本的に1カ月に1度のペースでダイオキシン類の特別教育を実施しています。他の協会と比べると開催頻度は高いです。

他の団体と違う点は、同日でダイオキシン類作業指揮者安全衛生教育の講習も併せて受講することが可能なところです。この講習は、作業従事者の指揮をおこなう立場の方を対象とした講習となります。同時に講習を受けることにより、費用もお得に受講することができます。

上記でご紹介した団体は一部ですので、他にも調べると受講できる団体はあります。自分が住んでいる地域、受講可能な日程、受講費用などをあらかじめ把握した上で受講するようにしましょう。

②Web講義を受ける

ダイオキシン類の特別教育を通信講座で受講する方法もあります。まとまった時間を確保することが出来ない方や、できるだけ早く資格を取得したい方は通信講座をオススメします。
通信講座にもよりますが、通学で受講するよりも費用を抑えられる場合もあり、メリットは多いです。

SATのような通信講座なら、時間と場所に制約されることなくいつでも、どこでも講師の説明を繰り返し確認することができます。

例えば、通学での講義では、自分以外にも複数の方が同時に受講されているので、不明な点や疑問点をあとで質問するのはなかなか難しいです。ですが、通信講座のような動画講義だとわからなかった点を一時停止するなどして再度確認することが可能です。

SATのダイオキシン特別教育講座の詳細は以下のリンクから確認することができます。
https://s-k-y.tokyo/ec/dioxins

まとめ

ダイオキシン特別教育は、有害性のあるダイオキシンに関わる作業に携わる方であれば必ず受講をしなければいけません。

事業者には特別教育の実施が義務づけられており、作業者自身も正しい知識を身に着けて、ダイオキシン類へのばく露を防ぐことが非常に大切です。

通信講座で受講することもできるので、該当する作業をされる方は必ず特別教育を受けるようにしましょう。

SATのWeb講座なら、分かりやすい講義動画で、どこでも手軽に学習できます。

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