電験三種の合否に大きく関わってくる内容の1つに「試験直前の行動」があります。
これまではテキストと問題集を利用して、自分の知識の幅を広げる勉強を積み重ねてきたかと思いますが、試験本番に向けての最終調整が必要です。
試験直前に何をしたらよいのか、その情報を集めることで試験本番に落ち着いて問題を解くことができます。
電験三種の試験まで1ヶ月弱の期間は、各科目の内容をもう一度整理し、自分に必要なことを効率よく実践しましょう。
そこで、今回は電験三種試験の直前にするべき行動についてまとめます。
1ヶ月前の行動が合否にも大きく関わってくるため、必ず確認してください。
目次
電験三種の勉強には1年かかる
まず、電験三種の勉強期間について解説します。
結論からお話しすると、電験三種に合格するためには約1年間の勉強が必要です。
なぜなら、電験三種は理論・電力・機械・法規の4科目あり、各科目で試験範囲がかなり広く定められているからです。
そのため、1日2時間勉強したとしても約360日、時間にして720時間の勉強が必要です。
電験三種を初めて受験する方で4科目1発合格を狙っている場合は、このぐらいの勉強時間を確保することをおすすめします。
一方、1日2時間の勉強時間を確保できない方は、1発合格は諦めて「科目合格制度」を利用しての資格取得に切り替えましょう。
1年での資格取得は厳しくなるものの、科目合格制度を利用することで勉強期間を分散させて合格を狙うことができます。
総合の日数としては長くなりますが、仕事が忙しい社会人の方などはこういった方法で電験三種に挑戦するのがおすすめです。
ただし、電験三種は闇雲に勉強したからといって合格できる試験ではありません。1年~2年、効率的に勉強し続けることで合格に近づくことができます。
そのため、各科目において計画的な勉強が必要です。理論の勉強時間を例に、どのくらいの時間が必要か確認しましょう。
内容 | 勉強時間 |
---|---|
電気数学 | 5時間 |
直流 | 20時間 |
交流 | 20時間 |
三相交流 | 15時間 |
磁気回路 | 20時間 |
静電気 | 20時間 |
電気計測 | 10時間 |
半導体・電子回路・その他 | 10時間 |
総合 | 120時間 |
理論の基礎知識を身に付けるだけでも、上記の勉強時間は必要となります。
上記のような計画的な勉強を4科目全てで実践し、過去問題を繰り返し解いて試験対策を行うことで合格できる力は身に付きます。
試験の約1ヶ月半前まではテキストや問題集を用いて、電験三種の内容を計画的に勉強してください。
では、試験直前にはどういった対策をすればよいのでしょうか?
電験三種試験の直前にやるべきこと
続いて、電験三種試験の直前にやるべきことについて見ていきましょう。
ポイントは全部で3つあります。
合否に関わる重要な内容なので、必ず確認してください。
本番と同じ形式で過去問題を解き直す
電験三種の試験時間は各科目で違いますが、過去問題で時間が足りないのであれば、本番でも時間が足りなくなる可能性がかなり高いです。
そのため、「試験時間が足りるかどうか不安」という方は、1度本番の試験と同じ形式で過去問題を解いておきましょう。
実際の試験と同じ形式で問題を解くことで、得意科目と苦手科目、解く順番や1問あたりの時間配分を把握することができます。
時間配分を把握して問題を解けるようになれば、本番で頭が真っ白になることも少なくなるため、かなり効果的です。
試験の1ヶ月前くらいからは、本番と同じシチュエーションで少しずつ試験の形式に慣れていきましょう。
各科目の得意な分野と苦手な分野を徹底的に見直す
電験三種を勉強していると、必ず各科目で得意な分野と苦手な分野があることに気づきます。
試験の1ヶ月半前くらいからは、これらの内容を徹底的に見直してください。
残念ながら、電験三種は各問題の点数が大きいため、問題を捨てることができません。
そのため、苦手な分野が解けなかった場合は得意な分野で補う必要がありますし、その逆も然りです。
得意な分野は、勉強してさらに得意な分野へと底上げしてください。苦手な分野は、得意までとはいかなくとも最低限解けるレベルまで対策しましょう。
幅広い知識を身に付けることで解ける問題の幅が広がるため、過去問題や問題集を用いた試験範囲の見直しは、試験前の重要な対策となります。
試験本番に向けて体調をしっかり整える
電験三種は、9月に実施されます。2020年は9月13日(日)です。
季節の変わり目で体調を崩しやすいため、風邪をひかないように体調はきちんと整えましょう。
試験は1年で1回しか行われません。
そのため、体調を崩したことが影響して合格できなかった場合は、必ず後悔することになりますし、何より再受験できるのは1年後です。
試験本番1~2週間前くらいからは「早寝早起き」や「1日3食」など、生活習慣のリズムを確立し、万全の体調で試験に挑んでください。
また、試験前日は7~8時間の睡眠をとり、試験当日の朝食にバナナを食べておくと頭の回転がよくなるのでおすすめです。
勉強だけでなく、こうした体調面のケアも試験対策としてはかなり重要なので、電験三種の本番に向けて体調管理はしっかり行いましょう。
電験三種試験の直前に使える問題集
電験三種は、毎年過去問と異なる問題を出題してくるため、試験直前に問題集を用いることで擬似的に実力を試すことができます。
ここでは、試験直前に使える問題集とその特徴について解説します。
電験三種の試験本番までの最終調整に使ってください。
電験3種科目別直前予想問題
この問題集は、電気書院が出版している試験直前の予想問題集です。
試験の予想問題3セットと切り離して使えるマークシートにより、限りなく試験本番に近い状態で問題に挑めるのが特徴です。
また、試験会場で電験三種の内容を復習する際に便利な「もう一度確認したい460項目」が掲載されているため、試験会場での行動に迷うことも無くなります。
試験の約1ヶ月前にこの問題集を購入し、試験本番に間違える可能性がある問題を見つけることで、かなり効率的に試験の最終調整が行えます。
「試験までに1度、実力試しをしてみたい」という方は、この問題集を使って試験直前の対策を実践しましょう。
まとめ
今回の記事では、電験三種試験の直前にするべき行動についてまとめました。
記事の内容について、もう一度ポイントを見ていきましょう。
<電験三種の試験直前にやるべきこと>
・本番と同じ形式で過去問題を解き直す
⇒1問あたりの時間配分を把握し、本番で落ち着いて解けるようにする
・各科目の得意な分野と苦手な分野を徹底的に見直す
⇒得意な分野を伸ばして、苦手な分野は最低ラインまで克服する
・試験本番に向けてしっかり体調を整える
⇒基本的な生活習慣、試験前日は7~8時間睡眠を心がける
<電験三種試験の直前に使える問題集>
・電験3種 科目別直前予想問題
電験三種は合格までに長い日数を必要とするため、資格取得を諦めてしまう受験者はかなり多いでしょう。
ただし、取得することで就職や転職にかなり有利になり、仕事の幅が大きく広がる資格であることは間違いありません。
今回の記事で解説した内容を活かして、1科目でも多く合格できるように試験本番の最終調整を行ってください。