給水装置工事主任技術者

給水装置工事主任技術者に実技試験は無し!資格の将来性も解説

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給水装置工事主任技術者とは、給水装置工事事業者が指定給水装置工事事業者の指定を受けるために必要な国家資格です。

受験資格には給水装置工事に関して3年以上の実務の経験を有することが定められているため、事前に確認しておきましょう。

今回は、給水装置工事主任技術者の試験の特徴や実技試験の有無、資格を取得するメリット、将来性について解説します。

給水装置工事主任技術者に実技試験は無し!

給水装置工事主任技術者の試験に実技試験はなく、学科試験のみが出題されます。ただし、冒頭でも触れた通り受験するためには3年以上の実務経験が必要ですのでご注意ください。

試験では、合格基準や科目の一部免除といった特徴があります。そこで、給水装置工事主任技術者の学科試験の特徴と、実技試験のある関連資格について見ていきましょう。

給水装置工事主任技術者試験の特徴

給水装置工事主任技術者の試験は1日がかりで、2つの学科試験を午前と午後に分けて受験します。

午前は学科試験1の表の科目、午後は学科試験2の表の科目となり、それぞれの試験科目と主な試験内容は次の通りです。

<学科試験1>

試験科目 試験内容
公衆衛生概論 水道水の汚染による公衆衛生問題に関する知識・ 水道の基本的な事柄に関する知識
水道行政 水道行政に関する知識・給水装置工事に必要な法令及び供給規程に関する知識
給水装置の構造及び性能 給水管及び給水用具が具備すべき性能基準に関する知識、
給水装置工事が適正に施行された給水装置であるか否かの判断基準(システム基準)に関する知識
給水装置工事法 給水装置工事の適正な施行が可能な知識
給水装置計画論 給水装置の計画策定に必要な知識及び技術
給水装置工事事務論 工事従事者を指導、監督するために必要な知識、建設業法及び労働安全衛生法に関する知識

<学科試験2>

試験科目 試験内容
給水装置の概要 給水管及び給水用具並びに給水装置の工事方法に関する知識
給水装置施工管理法 給水装置工事の工程管理、品質管理及び安全管理に関する知識

管工事施工管理技士の有資格者は、学科試験2の2科目が免除

出典:公益財団法人 給水工事技術振興財団

全8科目と範囲が広いうえに、科目ごとに以下の合格基準が定められています。

NO 合格基準
1 8科目の総得点が40点以上
2 学科試験1の得点が27点以上
3 各科目で定めた点数が、一定以上(下記参照)
 1点:公衆衛生概論
 2点:水道行政、給水装置計画論、給水装置工事事務論
 3点:給水装置の概要
 4点:給水装置工事法、給水装置の構造及び性能
 5点:給水装置施工管理法

学科試験2が免除になる管工事施工管理技士は1と3、免除に該当しない受験者は1~3の全ての条件を満たす必要があります。

給水装置工事配管技能検定会の各検定では実技試験あり

一方、給水装置工事配管技能検定会の各検定では、実技試験が出題されます。

例えば、全国標準検定(A)の試験で出題される2時間の実技過程では、配水管へのサドル付分水栓の取付けや、分岐穿孔及び代表的な配水管3種の切断、接合、組み立て、といった作業を行います。

なお、受験資格は「給水装置工事の実務経験が受検申込時点で 2 年以上あり、配水管の分岐穿孔及び給水管の接合等の技術に関する基本的な知識を既に有する者、又は工業高等学校等の卒業者であって配管実技を履修している者」とされています。

出典:公益財団法人給水工事技術振興財団『給水装置工事配管技能検定会受検の案内―全国標準検定(A)―』より引用

こちらは国家資格とは異なる検定試験ですが、配水管の分岐工事に役立つため、給水装置工事に従事する方は取得して損はないでしょう。

給水装置工事主任技術者を取得するメリットと将来性

給水装置工事主任技術者の資格で得られるメリットと、有資格者として働く際の将来性を紹介します。

給水装置工事主任技術者の企業側のメリット

指定給水装置工事事業者の指定を受ける場合、給水装置工事主任技術者を配置することが水道法で定められています。つまり、指定を受けることは、水道法に基づいた安全性の高い工事ができる証明になるのです。利用者側の信頼や安心感につながり、仕事の受注によい影響をもたらすでしょう。

また、企業側の大きなメリットは、経営事項審査の技術力評価で加点が受けられることです。経営事項審査とは、公共工事を受注する際に技術力を判断する手段です。有資格者1人につき1点が加点されるため、より多くの人材を確保することは企業側にとって大きなメリットでしょう。

給水装置工事従事者が資格を取得するメリット

給水装置工事に携わる方が給水装置工事主任技術者資格を取得すると、自分自身のキャリアアップに役立ちます。

資格取得後、管工事の実務経験を1年以上積むと、一般建設業の管工事における「専任の技術者」や「主任技術者」になることができます。加えて、有資格者を雇うことは企業側にメリットがあることから、技術者としての評価が高まり、年収アップも期待できるでしょう。

また、給水装置工事を行う際、給水装置工事主任技術者を現場に配置しなければなりません。指定業者は1人でも多くの有資格者を確保する必要があるため、求人が多く、転職もしやすいメリットがあります。

給水装置工事主任技術者の将来性

水道法に基づいた作業を行う給水装置工事主任技術者の役割は、安全な水道水を供給することです。水は生活に欠かせないため、景気に左右されず、高い需要が続くでしょう。

また、実務経験を長く積むと、給水装置工事の指導や監督的な業務に携わったり、独立をすることも可能です。仕事の幅が広がると待遇面でも有利になるので、給水装置工事主任技術者は将来性のある資格といえるでしょう。

給水装置工事主任技術者は実技試験なしで取得可能なおすすめ資格

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給水装置工事主任技術者は実務経験が必要な試験ですが、実技試験はなく、学科試験のみで受験可能です。しかし、科目数が多いうえに、合格基準が厳しく定められているため、難易度の高い試験といわれています。

給水装置工事主任技術者は、企業側、従事者側の双方でメリットが得られる資格です。水道法に基づく高い技術力が認められるからこそ、有資格者として長く働ける、一生ものの資格といえるでしょう。

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