「仕事で電験三種の資格があると有利なようだ」─周囲からこう言われて電験三種の資格試験に挑戦することを決めた!という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
あるいは、今の職場で電験三種を持っている同僚が自分よりも好待遇と感じられていることもあるでしょう。
でも、電験三種がどんな資格かもよくわかっていない…ご安心ください。
ここでは電験三種の内容はどういった資格なのか、そしてこの資格を持っていることでどのように有利になるのかなど、電験三種をゼロから始める方に向けて基本的な情報をご紹介しています。
目次
1.電験三種は何の資格?
そもそも電験三種とはどのような資格なのでしょうか。電験三種は正式名称を第三種電気主任技術者試験と言います。
こちらは民間資格ではなく国家資格。つまり、電験三種合格者は国家資格の保有者ということになります。
そして、なぜ電験三種の保有者が仕事上有利になりがちなのか。
これはとても答えがシンプルです。
2つの理由があります。
1)一定以上の条件の工事の場合、電気事業法に基づいてこの電験三種保有者を現場に配置する必要がある。
2)一定以上の工場、商業施設、ビル、鉄道などには電験三種資格保有者を選任する義務が法律上、定められている。
つまり、設置あるいは選任していないと法律違反になってしまうので、需要が衰えないということです。
よくある勘違いとして
「電験という資格が3つあり、3点セットで保有していることを電験三種保有」というものがありますが、それは正しくありません。
電気主任技術者試験のうち「第三の区分」ということで電験三種、です。
2.電験三種合格者はどんな仕事で活躍できる?
電験三種の資格を保有していることにより、どのような仕事で活躍できるのでしょうか?
先ほどもご紹介した通り、電験三種合格者は電気事業法上、電験三種合格者の配置が義務付けられた現場で活躍することが可能です。
ちなみに電験三種の合格者は”電圧5万ボルト未満の事業用電気工作物の工事、維持および運用の保安の監督を行うことができる”ことになっています。
つまり、工事の保安監督者として活躍することとなります。現場で作業するというよりも管理監督のようなイメージです。
ちなみに事業用電気工作物を簡単に言うと、下記のような施設や設備のことをいいます。
<事業用電気工作物の具体例>
- 発電所
- 変電所
- ビル
- 工場
などの受電設備・電気仕様設備
3.合格率は8%前後!狭き門・電験三種
電験三種は国家試験に合格し、国から認められることにより資格保有者になることができます。
この電験三種試験は、非常に難しい試験となっており、ここ数年来の合格率はわずか8%から9%と大変狭き門となっています。
試験そのものも秋口に毎年1回開催されるのみで、こちらで合格できなければ、また1年間待たなければなりません。
受験人数は毎年およそ45,000人ほどですので、一度の試験で全国的に合格できる人数は3,600人から4,000人程度という計算になります。このわずか4,000人の中に入り込むことができれば、晴れて電験三種資格保有者となることができます。
4.仕事に有利な電験三種の試験内容は?
電験3種の試験内容は大きく分けて4つの科目から成り立っています。
問題自体はマークシート方式で、いわゆる5択問題を解き進めていくことになります。
下記に、4科目についてそれぞれ解説します。
電験三種の科目1:理論
一つ目の科目は理論です。文字通り、電気の理論や電子理論、または電気の計測や電子計測に関わる理論的な内容の知識を抑えているかどうかをこの科目の問題でチェックします。
電験三種の有資格者は、現場においても理論立てて仕事をする必要があることから、まずは基礎知識としてこういった部分の学習が必要となります。学生時代に電気理論やその他電気系統の勉強をしたことがある方であれば比較的スムーズに理解が進みますが、他の科目の基礎的な部分となりますので、今一度しっかりと復習をしてから他の科目に進むのが宜しいでしょう。
電験三種の科目2:電力
二つ目の科目が電力です。こちらはどちらかというと実務的な部分となり、発電所の設計や運転の方法、送電経路などに関する知識が問われます。
配線に関する知識もこの電力の科目で問われますので、先ほどご紹介した理論の科目と同様に電験三種の資格に合格するなら押さえておかなければならない重要なポイントとなります。
電験三種の科目3:機械
こちらの科目は完全に実務よりの知識を問われる科目となります。前二つの科目できちんと理論的な部分を押さえ、そしてこちらの科目で実務に関しての知識を答えることができれば、電験三種合格は6~7合目まで来たと言っても決して過言ではありません。もちろん、この後にご紹介する四つ目の法規についてもきちんと理解をしておく必要がありますが、バランス的には理論電力機械の知識を総合的に身に着けていることが大きなポイントと言えるでしょう。
電験三種の科目4:法規
電験3種の試験のうち、最も暗記科目となりがちなのがこの法規です。施設の管理や保安に関する業務の中で必ず資格保有者が知っておかなければならない様々な法律や決まりごと、その他ルールなどの知識が問われるこの科目は、前3科目の知識を全てフル活用し、さらに暗記した内容を組み合わせて回答することが求められます。前3科目の知識が関連しているために、毎年最も合格率が低い科目となっており、この科目に合格できないという受験生も多くいます。
バランスよく学習を進めて積み重ねてきた知識をフルに活用すべき科目といえます。
5.電験三種保有で広がる求人の幅
一般的に、電験三種の資格を保有していることにより求人の幅は無資格状態よりもはるかに広がると言ってよいでしょう。
特に実務経験があるにも関わらず電験三種の資格を保有していなかったがために、なかなか転職や就職の「あて」がなかったという方は、電験三種を保有することにより就職口を見つけることができる可能性も広がります。
実際の求人情報などを確認してみても、電験三種保有必須という条件がついている所も多く、如何にこの資格が全国的に希少なものか、そして市場価値のある資格かがお分かりいただけるのではないでしょうか。
6.電験三種の勉強法・おすすめは?
そんな国家資格である電験三種ですが、内容が非常に難しく正しい勉強方法で学習を進めなければ、途中で挫折する可能性が極めて高いと言ってよいでしょう。毎年、受験者の数倍の方が途中で挫折をしています。
単純にテキストを集めて「にらめっこ」しているだけでは知識も頭に入ってきづらいというものです。
おすすめの勉強法としては、やはり合格者を多数輩出している勉強法を取り入れることではないでしょうか。
7.SATの電験三種対策で1年間を有効に使おう
SATではさまざまな資格取得の教材を提供していますが、その中でも近年特に人気なのが電験三種対策講座です。
なぜ注目されており人気なのか、答えはシンプルです。
「合格力」が違うからです。
こちらのSATによる電験三種対策教材ですが、充実のフルカラーテキストを利用することができ、さらに最新のEラーニング技術により圧倒的な合格率を誇る講師の指導をオンライン上で受けることが可能となっています。
また主任技術者講座では、わずか1年間の勉強で4科目合格者が続出しており、その実績も業界各社より注目されています。
合格者の中には、高校時代通学や電気系統の勉強は「からっきし」だったという方も含まれているなど、SATの電験三種教材のレベルの高さはお墨付きといって良いでしょう。無料サンプルなどもありますので、まずは電験三種の教材サンプルから取り寄せてみませんか?