第二種電気工事士とは、一般の住宅やオフィスなどの電気工事を行うために必要な資格です。電気工事とは、配線や電気機器の取付などを行う業務を担う仕事です。
第二種電気工事士の難易度は、電験や電気工事施工管理技士などと比較すると取得しやすいものの、試験対策をしなければ合格はできません。
ここでは、第二種電気工事士の難易度や資格取得のメリット、勉強方法を解説します。
目次
第二種電気工事士の難易度
まずは気になる第二種電気工事士の試験難易度を、合格率・出題内容・受験資格からそれぞれ解説します。
電気関連資格の中でも難易度が比較的低い資格ですが、短時間での合格には適切な対策が必要です。
合格率は50%〜60%程度で推移
第二種電気工事士には学科試験と技能試験の2つの試験があり、両方に合格して資格を得ることができます。
学科試験の合格率は毎年50%〜60%台で推移しています。技能試験は60%~70%台と高い水準です。
学科試験は熱量計算・三相交流回路の基礎的な計算・電圧降下や抵抗値など基礎的な電気理論で構成されています。公式や回路の流れを理解できれば、多くの問題は対応できるでしょう。また、計算以外の問題は、工具や電気機器の名称・作業方法の正誤判定が中心です。
技能試験は配線・圧着・機器取付など、どれも基礎的な内容のみのため特に難しいポイントはありません。もちろん試験対策は必要ですが、最短1ヶ月程度で配線の手順やスムーズな圧着などを身につけられます。
出題内容は基礎理論が中心
前の項目でも触れていますが、第二種電気工事士の試験問題は基礎的な内容がほとんどです。特に工業高校電気科出身者の中には、試験が簡単に感じる方もいるのではないでしょうか。
学科試験はマークシート方式で回答し、出題数は全50問です。また、マークシートは四択形式で、計算結果・名称などの正誤判定を中心としています。
1問あたりの点数は2点で、例年では100点満点中60点以上が合格ラインです。また、試験時間は120分と余裕を持たせているのも特徴的です。
技能試験は試験時に配線図と材料が配布され、持参した工具で配線図通りに配線・圧着・接続・機器取付を行います。また、例年1月に候補問題が13種類公表されるので、事前に対策ができるでしょう。
試験時間は40分で、配線図と同様の回路となっているか・傷や配線ミスがないかといった点で評価されます。
受験資格
第二種電気工事士には、年齢・学歴・職歴・電気工事関連の実務経験などの受験資格の条件がないため、誰でもチャレンジ可能です。
また、前年度の第二種電気工事士で学科試験のみ合格している場合は、次回の試験で学科試験が免除されます。
第二種電気工事士の資格を取るメリット
ここからは第二種電気工事士を取得するメリットについて解説します。
常に需要のある資格および仕事
第二種電気工事士の資格を取得できれば、就職や転職で有利になるでしょう。
電気は私達が生活する上で欠かすことのできないエネルギーの1つで、電気を必要としない生活は今後も考えにくいところです。
また、AIやIoTなどが発達するほど、電気の需要も高まります。さらに、新たな設備・機器の設置時に電気工事士が必要です。このように、第二種電気工事士の需要は安定しているため、手に職をつけたい方は資格取得を目指してはいかがでしょうか。
もちろん現場で実践的な技術や知識を身に付けなければいけませんので、資格取得後も努力は大切です。
さまざまな現場で活躍できる
第二種電気工事士が必要とされる現場は、一般住宅だけでなく小規模事務所やビル、工場などさまざまです。第一種電気工事士と比較して業務範囲は制限されているものの、複数の現場で活躍できます。
(1) | 自動車メーカー |
---|---|
(2) | 工場 |
(3) | エアコンなどの家電製品設置工事 |
(4) | 業務用機器の設置、保守点検 |
活躍できる場が豊富にありますので、将来性は安定しているといえるでしょう。
第二種電気工事士の取得に必要な勉強とは
第二種電気工事士の取得には、事前に勉強方法を確認することが大切です。
学科試験の勉強方法
学科試験の勉強方法は、まずはテキストや問題集を購入します。第二種電気工事士が勉強できる無料サイトもありますが、初学者は信頼のできる参考書や講座で勉強を始めるのがおすすめです。
また、出題科目の確認を行い、どのような内容を取り扱っているのか全体的な流れを把握しましょう。
あとはテキストや問題集で各項目を覚えたり計算したりしつつ、一通り暗記できたら過去問を解きます。第二種電気工事士試験では過去問と似た出題が多いため、学科、技能の両試験ともに過去問を解くことが合格へ近づくポイントです。
技能試験の勉強方法
技能試験の勉強方法は、圧着工具やニッパー・電工ナイフ・VVFストリッパーなど配線作業などに必要な工具を用意します。そして候補問題の準備・技能試験用のテキストを購入・材料を揃えたうえで、安全に配慮しながら練習しましょう。
電工ナイフなど怪我の危険がある工具も多いため、できれば企業などが定期的に実施している講習会へ参加することをおすすめします。
第二種電気工事士は『20時間』で取れる国家資格
第二種電気工事士は、電気工事の仕事を始めるために必須の国家資格です。業務独占資格ですので資格を保有していない方は、電気工事士として働くことはできません。
でずが、資格試験の難易度は基礎内容がほとんどですので、未経験者も合格を目指せます。さらに、SATでは知識ゼロからでも20時間で合格ラインに到達できる通信教育講座を用意しております。
電気工事士はあらゆる場所で需要があり、第一種を取得すれば年収400~500万を目指すこともできます。
興味がある方は、まず第二種電気工事士の試験対策から始めてみてください。