第二種電気工事士は、電気の資格の中でも勉強がしやすく、一発合格が狙いやすい試験といわれています。
とはいえ、一切情報がない状態から勉強を始めてしまうのは効率の面から考えても良くありません。まずは、第二種電気工事士の合格率や試験についての情報を集め、合格するまでの計画を具体的に立てましょう。
そこでこの記事では、第二種電気工事士の合格率や通信講座での勉強方法などについて解説します。
目次
第二種電気工事士の試験はどんな問題が出る?
第二種電気工事士は、学科試験と技能(実技)試験が実施され、それぞれの試験で合格基準に達することで、資格を取得できます。
まず、試験の科目と内容、問題の配点について解説します。試験ではどのような問題が出るのか、具体的な情報を確認してください。
学科試験
学科試験の実施内容については、次のとおりです。
内容 | 詳細 |
---|---|
受験資格 | 年齢や学歴に関係なく、誰でも受験可能 |
出題形式 | CBT方式または筆記(マークシート)方式/いずれも四肢択一式 |
試験時間 | 120分 |
出題数 | 50問 |
配点 | 1問あたり2点 |
合格基準 | 60点以上 |
試験科目 | 1.電気に関する基礎理論 2.配電理論及び配線設計 3.電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具 4.電気工事の施工方法 5.一般用電気工作物の検査方法 6.配線図 7.一般用電気工作物の保安に関する法令 |
上記の内容で実施されます。
学科試験は、CBT方式と筆記方式の2種類の受験方法があります。CBT方式とは試験会場にあるパソコンを使って受験をする方法です。画面に問題が表示されており、パソコンを操作して解答を入力していきます。
筆記方式はマークシート式の試験です。CBT方式、筆記方式ともに四肢択一式(4つの選択肢の中から1つを選んで解答する方式)になります。問題の難易度は特に変わりませんので、好きな方式で受験するようにしましょう。
試験範囲が広いため、稼げる分野で点数を多く稼ぐことが大切です。
技能試験
第二種電気工事士の技能試験は、学科試験の合格者のみ受験できます。
試験の実施内容については、次のとおりです。
内容 | 詳細 |
---|---|
形式 | 問題の配線図を一定時間内で施工する |
出題内容 | 公表される候補問題より1問出題 |
試験時間 | 40分 |
合格基準 | 欠陥の有無 |
施工事項 | 1.電線の接続 2.配線工事 3.電気機器及び配線器具の設置 4.電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具の使用方法 5.コード及びキャブタイヤケーブルの取付け 6.設置工事 7.電流、電圧、電力及び電気抵抗の測定 8.一般用電気工作物の検査 9.一般用電気工作物の故障箇所の修理 |
上記が技能試験の実施内容です。
学科試験が終了してから約2ヶ月後に実施されるため、配線図について勉強しながら候補問題を2~3周しておきましょう。
第二種電気工事士の合格率は?
先ほどのセクションでは、第二種電気工事士の試験実施内容について解説しました。では、試験の合格率はどのくらいなのでしょうか?
ここでは、第二種電気工事士の合格率と傾向について解説します。
【2024年最新】学科試験・技能試験の合格率と推移
第二種電気工事士の傾向について、過去の実施データを参考に見ていきましょう。
年度 | 期 | 学科試験 | 技能試験 |
---|---|---|---|
平成30年度 | 上期 | 57.8% | 69.4% |
下期 | 51.8% | 64.8% | |
計 | 55.4% | 67.5% | |
令和元年度 | 上期 | 70.6% | 67.4% |
下期 | 58.5% | 62.2% | |
計 | 65.9% | 65.3% | |
令和2年度 | 上期 | ー(※1) | 67.9% |
下期 | 62.1% | 72.9% | |
計 | 62.1% | 72.4% | |
令和3年度 | 上期 | 60.4% | 74.2% |
下期 | 57.7% | 71.1% | |
計 | 59.1% | 72.8% | |
令和4年度 | 上期 | 58.2% | 74.3% |
下期 | 53.3% | 70.1% | |
計 | 55.6% | 72.6% | |
令和5年度 | 上期 | 59.9% | 73.2% |
下期 | 58.9% | 68.8% | |
計 | 59.4% | 71.0% | |
令和6年度 | 上期 | 60.2% | 71.0% |
下期 | ー | ー | |
計 | 60.2% | 71.0% | |
平均 | 59.7% | 70.3% |
参照:一般財団法人 電気技術者試験センター
※1 学科試験中止(新型コロナウイルス感染症拡大防止のため)
上記が過去数年間の合格率の推移です。
第二種電気工事士の合格率は全体的に高い水準を保っていますが、それでも受験者の約半数しか合格できていないことがわかりますので油断禁物です。
また、技能試験よりも学科試験の合格率が低いことから、学科試験をいかに攻略するかが、第二種電気工事士に合格するための重要なポイントといえるでしょう。
勉強方法が合格を左右する大きな要因
先ほど、学科試験の合格率は技能試験よりも低いと述べましたが、それでも受験者の半数以上は試験に合格しています。
しかし、第二種電気工事士は闇雲に勉強しても絶対に合格できません。
合格するまでの勉強時間を把握し、テキストや問題集を用いて効率的に勉強することが大切です。合格した受験者とそうでない受験者の違いには、試験までの勉強方法が深く関係しています。
次のセクションで紹介する勉強方法を参考にして、合格までの計画を具体的に立ててください。
第二種電気工事士の勉強方法
ここでは、第二種電気工事士の勉強で大切なポイントを紹介します。
効率の良い勉強方法について確認した後、自分に合った方法で実践してください。
隙間時間を活用して継続的に勉強する
第二種電気工事士に合格するための必要な勉強時間は、「1日2時間の勉強を20日~30日」といわれています。
1日2時間の勉強が難しく、1日1時間とした場合は、約2ヶ月の勉強期間を設けなければいけません。
そのため、日々の隙間時間を活用し、継続的に勉強することが合格するためにとても大切です。
最初は、1日30分の勉強でも問題ありません。少しずつ勉強時間を増やして習慣付けるようにしましょう。
10年間の過去問題を繰り返し解く
第二種電気工事士の学科試験では、過去問題と類似した問題が多く出題されます。
そのため、勉強は過去問題を中心に行いましょう。
数年に1度のペースで類似した問題に遭遇するため、こういった問題を対策しておくと効率良く点数を稼げます。
解ける問題を1問ずつ増やしていくことで合格に近づくため、コツコツと勉強を継続することが大切です。
通信講座を受講する
- 「日中、仕事が忙しくて勉強時間を確保できない」
- 「短い期間で効率良く勉強したい」
こういった方は、通信講座を受講しましょう。
第二種電気工事士の通信講座は、動画講義とテキストを併用しての講座となるため、独学よりもはるかに効率良く勉強できます。
また、サポートが充実している通信講座を選択すれば、悩んだ問題に遭遇してもすぐに解決できるため、モチベーションが低下しません。
高い受講費用が必要ですが、1日の料金に換算するとそうでもありません。不合格になり何回も受験することになるよりは、1回受講して短期間で合格するほうが絶対におすすめです。
通信講座を受講して、今よりもさらに勉強の効率をアップさせましょう。
第二種電気工事士は通信講座を利用して効率的に合格を目指そう
今回の記事では、第二種電気工事士の合格率と試験内容について解説しました。
第二種電気工事士は、合格率が比較的高い資格なので初めて受験する方にはおすすめの資格です。
しかし、学科試験と技能試験のそれぞれで対策が必要となり、勉強期間としても1~2ヶ月は設けなければいけません。
合格するためには、限られた時間の中で、テキストや問題集を用いて10年間の過去問題を繰り返し解きましょう。
より効率的に合格するためには通信講座を受講することがポイントです。