第二種電気工事士

第二種電気工事士の学科試験対策法とは?出題内容と勉強方法を解説!

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第二種電気工事士は、電気関係の資格の中でも入門的な位置付けです。試験項目は、学科試験と実際に作業を行う技能試験で構成されています。

どちらも電気理論・基礎的な電気配線など、基礎問題が多く未経験の方も合格を目指すことは可能です。

ここでは、電気工事業界への転職を検討している方へ向けて、第二種電気工事士の学科試験要や試験対策を中心に解説しています。

第二種電気工事士【学科試験】の概要

第二種電気工事士は、電験三種や第一種電気工事士より合格率が高い傾向です。過去問をベースにした問題が例年出題されています。初めて受験する方も、比較的対策しやすい資格といえるでしょう。

また上期試験(4月下旬〜5月上旬)と下期試験(9月下旬〜10月上旬)に分かれており、どちらを受験しても構いません。

まずは、第二種電気工事士の試験概要や合格率などを解説しますので、難易度や試験対策の流れについてイメージしてください。

学科試験の2つの受験方法

学科試験には、CBT方式と筆記方式という2つの受験方法があります。

CBT方式

CBT方式は、パソコンの画面で試験問題を解く方式です。試験会場にパソコンが用意されており、画面に表示された問題を解いていきます。4つの選択肢の中から正解を1つ選ぶ四肢択一方式で出題されます。

CBT方式は上期、下期ともに18日間程度の受験期間が設けられており、そのうちどの日に受験しても構いません。また試験日の3日前までであれば試験会場や試験日を変更できるというメリットもあります。

筆記方式

筆記方式は、マークシート式の試験で行われます。こちらは試験日は上期と下期でそれぞれ1日のみ設けられているので、CBT方式のように変更等はできません。しかし、パソコンの操作が苦手な方などは筆記方式での受験が向いていると言えるでしょう。

なおマークシートでもCBT方式と同様に四肢択一方式で解答を行います。

出題内容

第二種電気工事士の学科試験では、120分の試験時間で合計50問の問題を解きます。
出題形式は、4択から正解を1つ選ぶマークシート方式です。

50問というと多くの問題を解かなければいけないイメージを抱きますが、マークシート方式ですので記述式よりスムーズに解答できます。

出題科目は、以下7科目となっているのも大きな特徴です。

No. 科目
1 電気に関する基礎理論
2 配電理論および配線設計
3 電気機器・配線器具ならびに電気工事用の材料および工具
4 電気工事の施工方法
5 一般用電気工作物の検査方法
6 配線図
7 一般用電気工作物の保安に関する法令

引用:一般社団法人電気技術者センター

第二種電気工事士は、他の電気関連資格よりも計算問題が少ない傾向です。

そして計算問題は、抵抗や電力の計算、三相交流回路での電圧や電流の計算など基礎的な内容で、基礎理論や配線設計といった科目から出題されます。

その他の科目では、配線図の記号名や電気事業法の内容、施工方法、工具や器具の名称と用途などについて問われます。

第二種電気工事士の合格ライン

第二種電気工事士の学科試験は、7科目全て1問2点の配分で構成されていて、100点満点で採点されます。

合格ラインは例年60点前後ですので、少なくとも30問以上正解する必要があると考えておきましょう。

ただし、試験実施機関の一般社団法人電気技術者試験センターでは、合格点を明確に示していませんので、60点の正答率を目指すと不合格になる可能性もあります。

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60点を合格ラインとして意識しつつ、70点・80点以上の正答率を目指して暗記、勉強するのが妥当でしょう。

合格率

第二種電気工事士は業務独占資格および国家資格ということもあり、難易度が高いと感じる方もいらっしゃいますが、基礎的な内容が多く、高校・大学で学ぶ数学は出題されません。

さらに合格率は年々上昇傾向で、学科試験と技能試験を合わせて例年40%台と高く、学科試験に関しては50~60%台と比較的高い水準です。

なお、令和5年度の合格率は学科試験が59.4%、技能試験は71.0%とやはり高い水準にあります。 学科試験は過去問をベースにした問題も多く、基礎的な計算式の理解と暗記で対応できます。

学科試験の免除

第二種電気工事士の学科試験には、免除制度が存在します。免除制度とは、特定の条件をクリアした受験者のみ学科試験不要となる仕組みのことです。

また、免除制度の条件は6つあり、うち1つクリアすれば技能試験のみになります。該当する可能性のある方は、特に確認しましょう。

No. 学科試験免除の対象となる方
1 前回の第二種電気工事士学科試験に合格した方
2 高等学校、高等専門学校および大学などにおいて経済産業省令で定める電気工学の課程を修めて卒業した方
3 第一種、第二種または第三種電気主任技術者免状の取得者
4 鉱山保安法第18条の規定による試験のうち、電気保安に関する事項を分掌する係員の試験に合格した方
5 旧自家用電気工作物施設規則第24条第1項(ヘ)および(ト)の規定により電気技術に関し相当の知識経験を有すると認定された方
6 旧電気事業主任技術者資格検定規則による電気事業主任技術者の有資格者

引用:一般社団法人電気技術者センター

6つの条件の中で、特に該当しやすい内容は1、2、3の3種類です。

特に「前回の第二種電気工事士の学科試験のみ合格したケース」は、多くの方が当てはまる可能性のある条件です。

なお、電気工学を修了している方も学科試験を免除されますので、これまでに学んだ学科を確認してみましょう。

第二種電気工事士【学科試験】の対策方法

続いては、第二種電気工事士の学科試験対策について解説します。学科試験でポイントとなるのは、学習の目的とテキストの使い方です。

参考書と過去問を揃える

第二種電気工事士の学科試験対策を始めるには、参考書と過去問を購入しましょう。書店では多数の参考書がありますので、なるべくイラストとテキストのバランスの取れたタイプから選ぶことが大切です。

テキストのみの参考書は説明が充実しているものの、器具や工具、配線図などを深く理解できません。また、テキストが多すぎる参考書は要点がまとまっていない可能性があります。

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なるべく端的にまとめられた参考書を選ぶのが、効率的に学習を進めるためのポイントです。

過去問は、一般社団法人電気技術者試験センターで無料公開されているものの、解説なしのため復習しにくい状態です。そのため、解説付きの過去問題集・テキストを購入しましょう。

参考書をひと通り読む

学習を始めるときは、まず参考書をひと通り読むのが大切です。最初から過去問を解いたとしても、内容が理解できないため非効率的です。

さらに参考書を読むときは、単語や説明、配線図記号などを暗記しながら進めましょう。出題される問題の多くは暗記問題ですので、暗記を軸に学習するのが効率的です。

他にも鑑別と配線図の暗記には力を入れましょう。鑑別とは、電気工事に使用する工具や材料などの用途や名称に関する問題のことです。

配線図の問題では、配線図記号に関する問題が多く占められています。

過去問題を解く

参考書で各科目を読み込み、暗記学習もひと通り進んだあとは、過去問題を解きましょう。

できれば過去10年や15年分の過去問を集め、何度も解くのが大切です。80点前後の点数を取得できるまで、参考書での復習と過去問の解き直しを繰り返します。

間違えた問題は放置するのではなく、その日のうちに正しい内容を確認し、なぜ間違ったのか確認するのもポイントです。

計算問題も理解しておく

暗記問題の対策だけでは合格点に届かない可能性がありますので、計算問題の対策も進めましょう。

しかし、計算が苦手な場合は、計算に関する全試験範囲を理解するよりも暗記問題を優先するのがおすすめです。

第二種電気工事士では、計算問題に関して応用問題や過去問とまったく異なる問題を出題するのは少ない傾向です。
ですので、過去問の傾向と計算式を覚えておくだけでも、本試験で活用できます。

第二種電気工事士【技能試験】の概要

既に解説した通り、第二種電気工事士の試験は学科試験の他にも技能試験を受験する必要がありますので、技能試験についても簡単に解説します。

第二種電気工事士の技能試験は、電気技術者試験センターにて公表される全13問の候補問題のうち、出題された1問を施工する試験です。

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結線の正誤や欠陥の有無が合格の判断基準となります。 技能試験で問われる内容については、次項を参考にしてください。

技能試験の出題範囲

技能試験で問われる出題範囲については、次のとおりです。実際に結線しますので、試験日までに十分な対策をとりましょう。

No 技能試験の出題範囲
1 電線の接続
2 配線工事
3 電気機器および配線器具の設置
4 電気機器・配線器具ならびに電気工事用の材料および工具の使用方法
5 コードおよびキャブタイヤケーブルの取付け
6 接地工事
7 電流、電圧、電力および電気抵抗の測定
8 一般用電気工作物の検査
9 一般用電気工作物の故障箇所の修理

引用:一般社団法人電気技術者センター

第二種電気工事士の学科試験の計算問題は難しくない!

第二種電気工事士 教材

第二種電気工事士の学科試験は、未経験者であっても取り組みやすい暗記問題を中心とした内容です。

計算問題については、三相交流回路の電圧や電流、インピーダンスなど基礎理論のみから出題されますので難易度はそこまで高くありません。

出題形式は4択から1つ選ぶマークシート方式で、120分間に50問解きます。また、例年の合格率は60%前後で、比較的高い水準で推移しています。

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試験対策を始めるときは、参考書と過去問を揃えましょう。
そして、基礎的な計算式や理論も学習しつつ、鑑別や法令、配線図などの暗記を軸に対策するのが大切です。

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