電気工事施工管理技士

2級電気工事施工管理技士の過去問を解説!

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2級電気工事施工管理技士は、難易度の低い試験ではありませんが、特別高くもないため、ポイントを押さえて試験勉強を継続することで合格できる力は身に付きます。

ただ、闇雲に勉強しても合格できないのは事実です。

試験で出題される内容や出題数、試験の傾向についての情報を集めてください。

勉強方法としては、過去問を用いた勉強が有効なので、過去問をできる限り解き直して自分の知識の幅を増やしましょう。

そこで今回は、2級電気工事施工管理技士の過去問について解説していきます。
試験でどういった問題が出題されるのかを確認していきましょう。

2級電気工事施工管理技士の試験対策は過去問を押さえよう

まず始めに、2級電気工事施工管理技士の試験対策について解説します。

試験に有効な勉強方法について把握しておきましょう。
最短の合格を目指す上で1番効率的なのが「過去問を押さえる」ことです。

過去問を解くことで2級電気工事施工管理技士の出題数や選択問題の数、そして何より試験の傾向を知ることができます。

過去問を早い段階で解き始め、試験問題の型に耐性を付けておきましょう。

ちなみにですが、参考書を淡々と読み進め、内容を丸暗記してから過去問を解く勉強方法は逆効果です。

暗記したこともすぐに忘れてしまいますし、勉強のモチベーションを維持することができません。

得意な人以外は、暗記から着手するのは辞めておきましょう。

また、過去問を解き進める勉強法にもいくつかポイントがあります。
過去問を解く際には、次のポイントを確認しながら解き進めてください。

1.最初は解答を見ながらでも良いので解き進める
2.3~5年分解くと似たような問題が出題されるため、分かる問題は自力で解く
3.過去10年分の問題を解き、解答を見ながら分からない問題を克服する
4.もう一度過去10年分の問題を解く。今度は解答を見ずに自力で解く
5.不正解の部分を確認し、苦手な問題を克服する

基本的にはこの5つを守って勉強しましょう。

イメージとしては、「解ける問題を増やす勉強」を最初に行い、「解けない問題を減らす勉強」を終盤に行うといった感じです。

これを繰り返すことで2級電気工事施工管理技士に合格できるだけの力は必ず身に付きます。

次のセクションで紹介する2級電気工事施工管理技士の出題数や科目の概要について把握しながら、勉強のイメージを確立していきましょう。

2級電気工事施工管理技士ではどんな問題が出題される?

続いては、2級電気工事施工管理技士の試験では、どういった問題が出題されるのかを解説します。

学科試験と実地試験に分けて、それぞれの出題数や科目の概要、問題形式について確認してください。

それぞれの試験科目と出題数については、次のとおりです。

【筆記試験:午前の部】

午前の部(2時間20分)
出題科目 出題数 問題区分
電気工学等 電気工学
電気理論 5 計15問 選択問題
電気機器 3
電力系統 4
電気応用 3
電気設備
発電設備 2 計33問 選択問題
変電設備 1
送配電設備 9
構内電気設備 16
電車線 3
その他設備 2
関連分野
機械設備関係 2 計8問 選択問題
土木関係 4
建築関係 2
午前の部 合計 56

【筆記試験:午後の部】

午後の部(2時間20分)
出題科目 出題数 問題区分
施工管理法
設計・契約関係 計2問 必須問題
工事施工 計9問 選択問題
施工計画 3 計12問 必須問題
工程管理 3
品質管理 3
安全管理 3
法規
建設業法 3 計13問 選択問題
電気事業法等 3
建築基準法等 1
消防法 2
労働安全衛生法 2
労働基準法 1
その他関連法規 1
午後の部 合計 36

【実地試験】

  出題科目
1 施工経験記述
2 施工管理
3 工程管理
4 電気設備
5 法規

上記が2級電気工事施工管理技士の出題範囲になります。
学科試験の出題範囲がかなり広いため、最初は少しずつ問題に慣れていきましょう。

2級電気工事施工管理技士【学科試験】の問題例と解説

ここでは、2級電気工事施工管理技士の学科試験の問題と解説をいくつか紹介したいと思います。

いずれも過去に出題された問題なので、是非挑戦してみましょう。

問1.強磁性体に該当する物質として適当なものはどれか。

1.ニッケル
2.アルミニウム
3.銀
4.銅

引用:平成29年度問題

解答.1

解説
強磁性体を簡単に説明すると、「磁石にくっつく金属のこと」を言います。
代表的な強磁性体として、鉄、コバルト、ニッケルなどが該当します。
よって、1が正解です。

問2.送配電設備における力率改善の効果に関する記述として、不適当なものはどれか。

1.配電容量に余裕ができる
2.系統の電圧変動を抑制できる
3.短絡電流を軽減できる
4.送電損失を軽減できる

引用:平成30年度後期1

解答.3

解説
1:適当です。配電容量に余裕が生まれます。
2:適当です。力率改善をすることで電圧変動を抑制できます。
3:不適当です。力率改善と短絡電流は関係がありません。
4:適当です。力率改善をすると電圧降下を抑制できるため、電力損失も軽減します。

問3.誘導灯に関する記述として、「消防法」上、誤っているものはどれか。

1.誘導灯には、非常電源を附置すること。
2.電源の開閉器には、誘導灯用のものである旨を表示すること。
3.屋内の直通階段の踊場に設けるものは、避難口誘導灯とすること
4.避難口誘導灯は、表面口の縦寸法及び表示面の明るさでA級、B級、C級に区分されている。

引用:平成30年度後期2

解答.3

解説
1:適当です。誘導灯には、停電時にも対応できるように非常電源を附置します。
2:適当です。電源の開閉器には、誘導灯用のものである旨を表示します。
3:不適当です。この場合、屋内の直通階段の踊場に設けるのは、通路誘導灯になります。避難口誘導灯ではありません。
4:適当です。記載どおり、A級B級C級に区分されます。基準としては、人が行き来する数で決定します。

2級電気工事施工管理技士【実地試験】の問題と解答例

続いて、2級電気工事施工管理技士の実地試験の問題と解答例についていくつか紹介していきます。

解答の仕方が学科試験と異なるため、解答例を見ながら書き方を確認してください。

【問題例1】

引用:施工管理技術検定(令和元年度 実地試験2-1)

解答例

(1)
番号 4 作業 波付硬質合成樹脂管(FEP)の地中埋設
内容1 管路の太さの寸法として、ケーブルの引入れや引抜きを簡単に行えるものを選ぶ。
内容2 管に障害を加えないため、堀削溝の底部はがれきや石を取り除いて、良質な土又は砂を均一に敷く
(2)
番号 5 作業 電動機への配管配線
内容1 2種金属製可とう電線管での接続とし、屋外の場合は、ビニル被覆金属製可とう電線管を使用する。
また、接続の際には十分な長さとたわみをとる
内容2 常時、床に湿気がある可能性が高い場所は、上部から立上げ配管をした方が良い。

【問題例2】


引用:施工管理技術検定(令和元年度 実地試験2-2)

解答例

1 名称又は略称直列リアクトル
2 機能高圧進相コンデンサの影響によって生じる高調波電流による障害の防止、
コンデンサ回路を開閉することによって発生する突入電流を抑制する働きを持つ。

【問題例3】


引用:施工管理技術検定(令和元年度 実地試験 問5)

解答例

5-1 番号 3 誤った語句 試験 正しい語句 検査
5-2 番号 3 誤った語句 聴取 正しい語句 教育
5-3 番号 3 誤った語句 一般用 正しい語句 自家用

これらが、2級電気工事施工管理技士の実地試験で出題される問題です。

問題を見て分かるとおり、選択問題とは違って自分の知識が最も重要となるので、過去問を解きながら少しずつ解ける問題を増やしていきましょう。

また、試験の記述スペースは特別広くありません。

文字数にも限りがあるので、コンパクトに分かりやすく記述するのが合格のポイントです。

まとめ

今回の記事では、2級電気工事施工管理技士の過去問について解説しました。
記事の内容について簡単にまとめます。

・2級電気工事施工管理技士の試験対策は「過去問を押さえる」
⇒問題の出題数、出題内容、試験の傾向を把握できる
・試験は「学科試験」と「実地試験」の2種類がある
⇒学科試験の出題範囲がかなり広いため、まずは学科試験から攻略する
・学科試験の1問あたりの難易度は高くない
⇒基本的なことを掴んでいれば解ける問題が多いため、過去問で対策する
・実地試験では、自分の知識が最も重要になる
⇒記述スペースが広くないため、問題の要点を分かりやすくコンパクトに記述する

2級電気工事施工管理技士は、合格率の高い試験とは言えず、難易度も高い試験に入りますが、決して合格できない試験ではありません。

この記事で紹介した、試験の出題科目と出題数、試験の形式などを参考にして、2級電気工事施工管理技士の過去問に挑戦していきましょう。

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