電気通信工事施工管理技士

電気通信工事施工管理技士を取得するメリットは?試験の概要も押さえよう

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電気通信工事施工管理技士は、インターネットが普及してきた近年に登場した資格です。自分に必要な資格かどうか確認しておきましょう。

ここでは、電気通信工事施工管理技士の資格には、どのようなメリットがあるのか、仕事内容や受験資格、試験内容とともに解説します。

電気通信工事施工管理技士の仕事内容は?

まずは、電気通信工事施工管理技士の仕事内容について解説します。

電気通信工事施工管理技士として認められる業務

電気通信工事施工管理技士が行える業務は次のとおりです。

NO 工事名
1 有線電気通信設備工事
2 無線電気通信設備工事
3 ネットワーク設備工事
4 情報設備工事
5 放送機械設備工事

これらの業務は、電気通信施工管理技士試験の受験資格における「実務経験」として認められます。

携帯電話やインターネットなど、通信機器を使えるようにするための工事が主な業務です。

また、通信系の弱電設備だけでなく、強電系の配線設備の工事も行えます。

近年では、古い建物や新しい建物に関係なく、インターネットが普及しているため、電気通信工事施工管理技士の需要は増加傾向にあります。

電気通信施工管理技士の資格があると就職や転職が有利になるため、挑戦してみてはいかがでしょうか。

電気通信工事施工管理技士として認められない業務

次の業務は、電気通信工事施工管理技士試験の受験資格における実務経験として認められません。

NO 業務・作業名
1 設計、積算、保守、点検、維持メンテナンス、営業、事務などの業務
2 工事における雑務のみの仕事、単純な労働作業
3 官公庁における行政及び行政指導、教育機関及び研究所等における教育・指導及び研究等
4 工程管理、品質管理、安全管理を含まない労務作業
5 据付調整を含まない工場政策のみの工事、製造及び購入
6 アルバイトによる作業員としての経験

上記のように、「電気通信工事に関係のない仕事」は実務経験として認められません。

資格の取得に向けて実務経験を積むことを考えている方は注意してください。

電気通信工事施工管理技士の資格を取得するメリット

前のセクションでは、電気通信工事施工管理技士の仕事内容について解説しましたが、資格を取得するメリットはどういったものがあるのでしょうか。

続いては、電気通信工事施工管理技士を取得するメリットについて解説します。
メリットは、主に3つあります。

専任の技術者として仕事に従事できる

電気通信工事業を営む際には、軽微な工事を除き、国土交通省大臣または都道府県知事より建設業の許可が必要です。

そして、建設業の許可を受けた事業所は営業所ごとに「専任の技術者」を配置することが義務づけられています。この「専任の技術者」に含まれるのが電気通信工事施工管理技士です。

「専任の技術者」は、国家資格の保有者又は一定期間の実務経験年数を積んだ者に限られるため、多くは存在しません。

その限られた技術者の一人として仕事に従事できるのが電気通信工事施工管理技士を取得する第一のメリットです。

監理技術者・主任技術者として現場に従事できる

電気通信工事施工管理技士を取得すると、該当する工事の「監理技術者」又は「主任技術者」として従事できます。

「監理技術者」は、元請けの特定建設業者が総額4,000万円以上(建築一式の場合は6,000万円以上)の下請契約を行った場合の工事現場に配置が義務づけられています。

「主任技術者」は、元請け・下請けに関わらず監理技術者が必要な工事以外の全ての工事現場に配置が義務づけられています。

このように、さまざまな仕事に就けることも電気通信工事施工管理技士を取得するメリットです。

インターネット時代の世の中において需要がなくならない

近年、生活や仕事を含めた社会全体において、ネット環境が必要不可欠な存在となりました。

そのため、電気通信工事の種類が増加傾向にあり、これから先も新しい通信システムが登場するといわれています。

しかし、そこで問題となるのが、工事を実施する技術者の人手不足です。

現在、需要の増加に対して電気通信工事の監督ができる技術者が圧倒的に不足しています。

電気通信工事施工管理技士が新資格として登場したのもこのためです。

電気通信工事の需要はこれからも増え続けることが見込まれるため、電気通信施工管理技士の取得は仕事の安定に繋がります。

電気通信工事施工管理技士の試験はどんなもの?

続いて、電気通信工事施工管理技士の試験がどういったものか解説します。
試験の詳細や難易度、受験資格について見ていきましょう。

試験概要

電気通信工事施工管理技士には「学科試験」と「実地試験」があります。
実地試験といっても、実際に機器を施工することはありません。

それぞれの試験の概要については、次の通りです。

試験の日程

※感染症対応のため延期になる可能性があります。必ず公式サイトで確認しましょう。

2級電気通信工事施工管理技士
前期試験 学科のみ 令和2年6月7日(日)
後期試験 学科のみ
実地のみ
学科・実地
令和2年11月15日(日)
1級電気通信工事施工管理技士
学科試験 令和2年9月13日(日)
実地試験 令和2年12月6日(日)

 

試験科目

試験区分 試験区分
学科試験 電気通信工学等
施工管理法
法規
実地試験 施工管理法

 

受験費用

電気通信工事施工管理技士(2級)
学科試験のみ 6,500円
実地試験のみ 6,500円
学科試験と実地試験の両方受験 13,000円
電気通信工事施工管理技士(1級)
学科試験のみ 13,000円
実地試験のみ 13,000円

難易度

電気通信工事施工管理技士試験には、電気通信に関する内容が出題されるため、難易度は決して低くありません。
ただ、実務経験を積みながら知識や経験を身につけることで、自然に合格率が高まるため、不安になる必要はないでしょう。

次に紹介する受験資格を参考に、勉強開始から試験当日までのスケジュールを立ててください。

受験資格

電気通信工事施工管理技士には1級・2級ともに受験資格が存在します。
それぞれの受験資格については、次の通りです。

2級電気通信工事施工管理技士の受験資格↓

学歴等 受験に必要な実務経験年数
指定学科※ 指定学科以外
大学
専門学校「高度専門士」
卒業後1年以上 卒業後1年6ヶ月以上
短期大学
高等専門学校
専門学校「専門士」  
卒業後2年以上 卒業後3年以上
高等学校
中等教育学校
専門学校(専門士以外)  
卒業後3年以上 卒業後4年6ヶ月以上
その他 卒業後8年以上
2級電気通信工事施工管理技士の取得者 合格後5年以上
2級電気通信工事施工管理技士取得後5年未満 高卒 卒業後9年以上 卒業後10年6ヶ月以上
その他 卒業後8年以上

1級電気通信工事施工管理技士の受験資格↓

学歴又は資格 電気通信工事に関しての実務経験年数
指定学科※ 指定学科以外
大学
専門学校「高度専門士」
卒業後1年以上 卒業後1年6ヶ月以上
短期大学
高等専門学校
専門学校「専門士」  
卒業後5年以上 卒業後7年6ヶ月以上
高等学校
中等教育学校
専門学校(専門士以外)  
卒業後10年以上 卒業11年6ヶ月以上
その他 15年以上
2級電気通信工事施工管理技士の取得者 合格後5年以上
2級電気通信工事施工管理技士取得後5年未満 高卒 卒業後9年以上 卒業後10年6ヶ月以上
その他 卒業後14年以上

※1 指定学科とは、電気通信工学、電気工学、土木工学、都市工学、機械工学、建築学に関する学科のことです。

まとめ

今回の記事では、電気通信工事施工管理技士を取得するメリットと試験の概要について解説しました。

記事の内容について、もう一度ポイントを見ていきましょう。

電気通信工事施工管理技士を取得するメリット

NO メリット
1 専任の技術者として仕事に従事できる
2 監理技術者・主任技術者として現場に従事できる
3 最近登場した資格であるため、需要が増加している

電気通信工事施工管理技士試験の受験には実務経験が必要なため、すぐに取得できるわけではありません。実務経験を積みながら知識と経験を身につけましょう。

これからの時代で生き残る資格の一つとなることは間違いないため、積極的に挑戦することをおすすめします。

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