第一級デジタル通信は、工事担任者試験のなかでも難易度が高めだといわれています。
第一級デジタル通信試験に向けて勉強する場合、各科目の特徴を考慮したうえで、効率的に勉強を進めることが合格への近道です。
しかし、特に初めて第一級デジタル通信を受験する場合には、どうすれば効率的な勉強ができるのかわからないという方も多いでしょう。
そこで今回の記事では、第一級デジタル通信に合格できる効率的な勉強方法と、勉強スケジュールを立てるコツについて解説します。
目次
第一級デジタル通信の効果的な勉強方法
第一級デジタル通信の勉強をより効果的に進めるため、以下のポイントを意識しましょう。
効率的に勉強するには順番が重要
第一級デジタル通信の試験勉強は、「基礎→技術および理論→法規」の順番で行うと効率がよくなります。
基礎科目と技術および理論科目は、公式や法則を使って問題を解く演習タイプの科目です。
演習タイプの科目では、公式や法則を覚えるだけでなく、それらを使って問題を解くことが求められるため、正しい解き方を覚えるまでに時間が必要になります。
したがって、初めにこれらの科目に取り組むのがおすすめです。
一方、法規は暗記タイプの科目であるため、短期間で集中的に勉強するほうが忘れにくいという特徴があります。
第一級デジタル通信の問題集は、基本的に「基礎→技術および理論→法規」の順番で構成されているため、素直に最初のページから勉強すればよいでしょう。
テキストを読むより解くことを重視する
第一級デジタル通信の勉強をする際には、テキストを読んで知識をインプットするよりも、問題を解いてアウトプットすることを重視しましょう。
問題を解く前に知識をインプットするよりも、アウトプットしながら足りない知識を随時身に付けていくほうが効率的です。
テキストは、知識の整理やわからない問題の理解度を高めるのに利用するとよいでしょう。
より効率的に勉強をするためには、過去問をひと通り解いてから、足りない知識や苦手科目を見極めることが大切です。
苦手科目の勉強に時間を割く
第一級デジタル通信の合格基準は、各科目で100点満点中60点以上をとることです。総得点で合否が出るのではなく、科目ごとに合格基準があるので、苦手な科目を捨てることはできません。
苦手科目や自信を持てない科目の内容を理解するには、得意科目よりも多くの時間がかかります。
そのため、苦手な科目がある場合には、その科目の勉強時間を増やして克服に取り組むことをおすすめします。
過去問や問題集を解きながら、わからない部分は解説を読んで理解する、という勉強をくり返しましょう。
類似問題はセットで解く
第一級デジタル通信の問題集に含まれる過去問や予想問題のなかには、同じ知識を問う類似問題が存在します。
似た傾向の問題を同時に解くことで、勉強の効率が上がり、勉強時間の短縮につながります。
ページを行ったり来たりする手間はありますが、限られた時間で試験勉強をする方は、類似問題にまとめて取り組んでみる価値はあるでしょう。
最後に過去問で学力を把握
演習問題とテキストで基礎的な学力が身に付いたら、本格的な過去問演習に入ります。
基礎的な勉強を終えてからあらためて過去問を解くことで、克服すべき弱点や理解度の把握、不足している知識を再確認できます。
また、過去問は数年分をくり返し解くことも大切です。間違いやすい問題を何度も解くことで、ミスをするポイントがわかり、試験当日に同じミスをくり返すことがなくなります。
特に基礎科目で問われる電気回路の計算問題は、何度も解いて計算方法をしっかり覚えましょう。
さらに詳しく!
第一級デジタル通信資格とは?試験の申し込み方法と注意点
第一級デジタル通信の効果的な勉強スケジュール
第一級デジタル通信の勉強に必要な勉強時間と、勉強スケジュールの立て方を紹介します。
第一級デジタル通信試験合格に必要な勉強時間
仕事をしながら第一級デジタル通信を受験する場合、一般的には100~150時間前後の勉強時間が必要といわれています。
ただし、社会人の生活スタイルは人それぞれ異なるので、まとまった勉強時間を確保するのが難しい方は、さらに時間に余裕を持つようにしましょう。
生活スタイル別の勉強スケジュール
仕事と勉強を両立する場合、自身の生活スタイルに合ったスケジュールを組むことが大切です。
毎日コツコツ勉強できる場合は、通勤や休憩などのスキマ時間を使って1日30~60分ほど勉強するとよいでしょう。
仮に、1日60分の勉強を毎日着実に続けると、3ヵ月間の勉強時間は90時間になります。
3ヵ月間、休日を使って集中的に勉強する場合は、1日4~5時間程度のまとまった勉強時間が必要です。
一気に勉強が進められる反面、勉強と勉強の間が空くことで、覚えたことを忘れやすいというデメリットもあります。
1ヵ月間ほどの短期集中で合格を目指す場合は、1日3~4時間の勉強を毎日続けると、上記の2タイプと同等の勉強時間を確保できます。
短期間で大量の知識や学力を身に付ける必要があるため、わずかなスキマ時間も有効活用するよう心がけましょう。
第一級デジタル通信の勉強は効率が重要!
第一級デジタル通信の試験勉強では、効率を重視することで短期間での合格につながります。
公式や法則を理解して解き方を覚える必要がある基礎科目と技術および理論科目を先に勉強し、そのあと暗記系の法規科目に集中的に取り組むと効率的です。
また、苦手科目に時間を割く、類似問題には同時に取り組む、といった工夫が時間短縮につながり、忙しい方でも勉強時間を確保しやすくなります。
生活スタイルに合わせて勉強スケジュールを立てると、無理なく勉強を続けることが可能です。
コツコツと勉強できるタイプ、短期集中で勉強するタイプなど、自分自身の傾向も見極めてスケジュールを組むとよいでしょう。