職長・安全衛生責任者

【2023年4月法改正済】拡大された職長教育の対象業種を解説!

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労働安全衛生法施行令の改正により、令和5年(2023年)4月1日より職長等の安全衛生教育の対象業種が拡大されました。

そのため、新たに対象となった業種で職長の業務に従事する方は特別教育を受講しなければなりません。

ただし、元々の対象業務が何か知らないといった方もいるのではないでしょうか。 ここでは、既存の対象業務と新たに対象となった業務それぞれを詳しく解説します。

拡大前と拡大後の対象業種を確認しよう

拡大前の対象業種は?

法改正が行われる前の職長等の安全衛生教育における受講対象業種は、以下の通りです。

職長等の安全衛生教育における受講対象業種(法改正前)

  • 建設業
  • 電気業
  • ガス業
  • 自動車整備業
  • 機械修理業
  • 製造業の一部

これらの業種は、現場で作業する際に作業者の監督を行う職長を設置しなければなりません。

職長は企業によって、班長や作業長、リーダーなどの名称で呼ばれることがありますが、作業内容は一貫して作業者への指揮・監督です。

一方で、食料品やたばこの製造業、繊維工業、紙加工品製造業、新聞業、出版業、製本業および印刷物加工業といった業種では特別教育は必要としませんでした。

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しかし法改正が行われたことにより、対象外の業種の一部において特別教育の受講が必要となります。

新たに対象となった業種

令和5年4月1日より法改正された職長教育ですが、具体的には以下の業種が新たに受講対象となりました。

追加された職長等の安全衛生教育における受講対象業種(法改正後)
  • 食料品製造業(うま味調味料製造業および動植物油脂製造業に関しては以前より対象)
  • 新聞業
  • 出版業
  • 製本業および印刷物加工業

今回の法改正が行われた経緯として、労働災害が発生した事業所が職長教育の対象外であったこととされています。

例えば、化学物質が原因で生じる労働災害の10%が食料品製造業で発生したり、平成24年に発生した胆管がんなどが印刷関連業種で発生しているなどです。

結果、作業者が従事する際にスムーズかつ正確に作業を進めて労働災害を防止する目的で対象業種が拡大されたというわけです。

また、受講が義務付けられているにも関わらず修了していない方を職長として従事させた場合、労働者・事業者に対して罰金制度が適用される可能性があります。

労働災害を防止する観点からみても危険であるため、対象の業種に従事する方で職長となる可能性がある方は、必ず特別教育を受講してください。

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そもそも職長とはどんな役割?

職長は、現場作業において作業者が安全かつスムーズに作業を進めるための作業指揮・監督を行います。現場作業から人間関係までさまざまなものを管理するのが職長の役割です。

具体的には、以下のような役割を担います。

役割
安全衛生管理  作業員が安全に作業できるよう管理する
工程管理  作業の工程を把握し、適切に作業員の配置したり現場を管理したりする
原価管理  無駄をなくして不要なコストを発生させないようにする
環境管理  作業現場を環境を考え、危険物や産業廃棄物の処理などに対して適切に処理する
品質管理  品質を向上させることを目的に作業指揮を行う
人間関係管理  作業員の体調や円滑なコミュニケーションのための雰囲気作りなどを行う

職長教育と安全衛生責任者教育の違い

先ほど、職長の役割や特別教育における対象業種の拡大について解説しました。では、職長教育と安全衛生責任者教育にはどういった違いがあるのでしょうか?

結論として、この両者は講習の実施時間や受講対象者、役割などが異なります。ここでは、職長教育・安全衛生責任者教育の概要や講習の実施内容などを詳しく解説します。

職長教育とは

職長教育は、職長として従事する際に必要な知識や作業方法を身につけるための特別教育です

先ほどご紹介した業種で従事される方を対象に受講が義務付けられています。 職長の講習内容と講習時間は、以下の通りです。

実施内容 講習時間
作業方法の決定及び労働者の配置に関すること 2時間
労働者に対する指導又は監督の方法に関すること 2.5時間
危険性又は有害性等の調査及びその結果に基づき講ずる措置等に関すること 4時間
異常時における措置に関すること 1.5時間
その他現場監督者として行うべき労働災害防止活動に関すること 2時間
 合計 12時間

職長は、上記の講習内容で合計12時間の受講が必要です。 講習を受講し終えた後に修了証を交付されるので、受け取り後に職長として従事できます。

ただし、修了証を受け取るまでは作業に従事できないためご注意ください。

安全衛生責任者教育とは

安全衛生責任者教育は、安全衛生責任者として必要な知識や作業方法を学ぶ講習です。

建設業や造船業では、労働安全衛生法によって複数の下請け業者が入る一定規模以上の現場で安全衛生責任者の設置が義務付けられています。 安全衛生責任者教育の講習内容と講習時間は、以下の通りです。

実施内容 講習時間
作業方法の決定及び労働者の配置に関すること 2時間
労働者に対する指導又は監督の方法に関すること 2.5時間
危険性又は有害性等の調査及びその結果に基づき講ずる措置等に関すること 4時間
異常時における措置に関すること 1.5時間
その他現場監督者として行うべき労働災害防止活動に関すること 2時間
安全衛生責任者の職務等 1時間
統括安全衛生管理の進め方 1時間
 合計 14時間

安全衛生責任者教育は、合計14時間の講習内容で実施されます。職長と講習内容は類似していますが、一部で安全衛生責任者独自の内容を学ぶのが特徴です。

上記の表の太字箇所が安全衛生責任者教育の範囲になります。

また、職長と違って連絡や調整が主な仕事内容となります。元請け事業者の統括安全衛生責任者や下請け業者との調整・連絡、関係者への連絡や管理を行うのが安全衛生責任者です。

職長等の安全衛生教育の受講方法

職長等の安全衛生教育を受講する方法は、主に以下の3つです。

  1. 現地開催の講習に参加する
  2. 出張講習を依頼する
  3. Webで受講する

どれでも職長等の安全衛生教育は受講できるので、自分に適した方法で取得を目指しましょう。 ここでは、それぞれの受講方法について詳しく解説します。

1. 現地開催の講習に参加する

職長等の安全衛生教育は、全国各地で開催されている現地開催の講習に参加することで受講できます。基本的には2日間かけて行われるのが特徴です。 講習は建設業労働災害防止協会等の機関が実施しています。

講習費用の相場としては、テキスト代を含めて15,000円~20,000円ほどです。 基本的に受講を申し込んで講義に参加するだけなので難しい部分はありません。

ただし、スケジュールを調整して受講しなければならないため、日中忙しい方であれば受講が難しい場合もあります。 

2. 出張講習を依頼する

職長等の安全衛生教育は、出張講習を依頼して会社の会議室などでも実施できます。対象者が複数人いる場合などにおすすめの受講方法です。 中小建設業特別教育協会等の機関で出張講習を行っています。

出張講習は事業者などがまとめて特別教育を受講させたい場合におすすめです。講師の出張費や宿泊費などがありますが、自社のスケジュールで実施日を決められるため、無理に講習会場へ足を運ぶ必要がありません。

ただし、講習機関によっては、参加人数が少ない場合には出張講習を行わない機関もあるので、依頼時によく確認しておきましょう。 

3. WEBで受講する

職長等の安全衛生教育は、Webで受講するのも1つの方法です。PCやスマートフォンを利用してインターネット上で特別教育を受講できます。

Web講座で受講するメリットは、以下の通りです。

  • 時間的な制約がない
  • 会場に足を運んだり講師を呼ぶ必要がない
  • 講師の出張費や宿泊費を用意する必要がない。

Web講座の場合、講習機関が実施する内容と同じ講義を動画で受講できます。

そのため、講習会場に直接足を運んだり講師のスケジュールにあわせて予定を調整したりする必要がありません。 また、動画講義なので時間的な縛りがないのもメリットです。通勤途中の交通機関内や仕事の休憩時間など日々の隙間時間を有効活用して、特別教育を受講できます。

このほか、出張講習と比較して講師の出張費や宿泊費を節約できる点もメリットといえるでしょう。講習会場で受講する方法と比較しても交通費を節約できるので、Web講座の方が費用をおさえられます。

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日々仕事されている方であれば、早く必要な知識を身につけて仕事に従事したいと思います。そういった方にWeb講座での受講はとてもおすすめの方法です。

職長等の安全衛生教育はWEBでの受講がおすすめ!

もし、どの方法で受講したらよいか分からないと悩んでいる場合、Web講座で受講するのをおすすめします。自分のスケジュールにあわせて隙間時間で受講できるためです。

通信教育のSATでは、職長のみ、職長・安全衛生責任者教育のセット講習の2つを用意しております。

SATで受講するメリットは、以下の通りです。

  • PCやスマートフォンで手軽に受講できる
  • 聞き逃した部分も見直しが可能
  • 自分のタイミングで受講できる
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SATのWeb講座を実際に受講された方の評判も大変良い講座となっています。講習会場まで足を運んだりスケジュールを調整したりするのが面倒な方は、ぜひ受講をご検討ください。

拡大された職長教育対象業種や、職長教育の受講方法等をおさらいしよう

[sc_fs_multi_faq headline-0=”h3″ question-0=”職長等の安全衛生教育が新たに義務となった業種は?” answer-0=”職長等の安全衛生教育は、令和5年4月1日より法改正され、以下の業種が特別教育の受講対象となりました。
・食料品製造業(うま味調味料製造業および動植物油脂製造業に関しては以前より対象)
・新聞業
・出版業
・製本業および印刷物加工業
特別教育の受講が義務付けられているにも関わらず未修了者を職長として従事させた場合、作業者・事業者に対して罰金制度が適用される可能性があります。
労働災害防止の点からみても未修了者の従事は大変危険なので、新たに対象となった業種で職長として従事する可能性がある方は、忘れずに特別教育を受講してください。” image-0=”” headline-1=”h3″ question-1=”職長教育とはどんな講習?” answer-1=”職長教育は、職長として現場で従事する際に作業者の指揮や監督する上で必要な知識を身につけるための講習です。
受講対象となる業種で職長として従事する方に対し受講が義務付けられています。 講習内容としては、作業手順の進め方や作業者に対して適切な配慮の方法などが挙げられます。  講習を修了することで修了証が発行され、職長として従事できます。” image-1=”” headline-2=”h3″ question-2=”安全衛生責任者教育とはどんな講習?” answer-2=”安全衛生責任者教育は、安全衛生責任者として必要な知識・作業方法について学習します。
複数の下請け業者が入る一定規模以上の現場において労働安全衛生法より安全衛生責任者の設置が義務付けられています。 また、講習内容は職長教育の時と大きく変わりません。職長教育で学習する内容に加えて、安全衛生責任者としての職務内容や統括安全衛生管理の進め方について学習します。
そのため、職長と安全衛生責任者教育はセットで講習が用意されていることがあるのも特徴です。 ” image-2=”” headline-3=”h3″ question-3=”職長・安全衛生責任者教育の受講方法は?” answer-3=”職長等の安全衛生教育を受講する方法は、主に以下の3つあります。
・現地開催の講習に参加する
・出張講習を依頼する
・Webで受講する
自分に適した方法で受講することが大切ですが、どの方法で受講すればよいかよくわからない方にはWeb講座での受講をおすすめします。
Web講座は、講習会場に足を運んだり自分のスケジュールを調整したりする必要がありません。場所や時間を選ばずに隙間時間を有効活用して受講できます。” image-3=”” count=”4″ html=”true” css_class=””]

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