消防設備士の勉強には、参考書が必要不可欠です。
しかし、消防設備士は資格区分が多いため、種類がとても多く、初めて受験する方は選択に迷ってしまいます。
また、参考書の問題を解き直すことも多いため、適当に選んでしまうと結果として大きな失敗に繋がります。
効率的に勉強するために、消防設備士の受験者の中で人気な参考書や問題集についての情報は集めておきましょう。
そこで今回は、消防設備士のオススメの参考書と勉強方法について解説します。
参考書を用いた効率の良い勉強方法について確認しましょう。
目次
消防設備士の試験概要
まず始めに、消防設備士の試験概要について解説します。
試験の出題内容と受験資格、申し込み方法について見ていきましょう。
出題内容
消防設備士試験には「学科試験」と「実技試験」があります。
ただ、実技試験といっても写真を見ながら消防器具を鑑別する試験なので、実際に工事などを行うことはありません。
それぞれの出題内容については、次のとおりです。
受験する種類によって範囲が異なるので注意しましょう。
乙種 | |
---|---|
1 | 消防関係法令 |
2 | 基礎的知識 |
3 | 構造・機能・整備 |
甲種 | |
1 | 工事設備対象設備等の構造・機能・工事・設備 |
2 | 火災及び防火 |
3 | 消防関係法令 |
4 | 基礎的知識 |
5 | 消防用設備等の構造・機能・工事・整備 |
受験資格
消防設備士の受験資格についてですが、乙種は、年齢や学歴に関係無く誰にでも受験が可能です。
ただし、消防設備士甲種を受験する場合は、次の受験資格が必要です。
1.専門学校・短大・大学で土木・電気・工業化学・建築に関する学科を卒業している
2.実務経験を有していること
3.建築・電気関係の資格を取得していること
この中のいずれか1つを満たしていると受験できます。
比較的簡単に取得できる資格に合格してから受験すると効率的です。
試験の申し込み方
消防設備士の申し込み方には「書面申請」と「電子申請」の2種類あります。
初めて受験する人はどちらからでも申し込みできますが、すでに資格を取得している人が他の資格区分を取得する場合には電子申請を使えません。
そのため、すでに資格を取得している人は各都道府県の消防試験研究センターで配布している願書から申し込みしてください。
受験料は、乙種で3,800円、甲種で5,700円です。
消防設備士の勉強方法
ここでは、消防設備士の勉強方法について解説します。
合格までに必要な勉強時間、効率の良い勉強方法を確認してください。
必要な勉強時間
消防設備士の勉強時間についてですが、これは受験する資格区分によって難易度が違うため、受験者によって異なります。
また、勉強期間についても受験者の生活リズムや暗記速度によって異なるので、勉強時間は一つの目安程度に考えておきましょう。
第4類の場合であれば、甲種・乙種に関係無く約3ヶ月の勉強期間を設けている人が多いようです。
ただ、勉強は早く始めれば始めるほど合格に有利なので、受験する方はすぐにでも勉強をスタートしてください。
勉強時間の目安について以下にまとめておきます。
勉強時間の目安 | 1週間 | 1ヶ月 | 3ヶ月 |
---|---|---|---|
平日0.5時間、休日1時間 | 3.5時間 | 14時間 | 42時間 |
平日1時間、休日1時間 | 7時間 | 28時間 | 84時間 |
平日1時間、休日2時間 | 9時間 | 36時間 | 108時間 |
平日1時間、休日3時間 | 11時間 | 44時間 | 132時間 |
上記の中でもオススメなのが「平日1時間・休日2時間以上」の勉強です。
仕事が忙しい方でも、日々の隙間時間を活用して効率良く勉強しましょう。
参考書を辞書代わりに用いて問題集を効率的に解いていけば、合格は十分狙えます。
効率の良い勉強方法
消防設備士を効率良くするための勉強方法について解説します。
試験で解く問題は「筆記試験」と「実技試験」の2種類です。
筆記試験と実技試験では、効率の良い勉強法が違うので、それぞれ確認しましょう。
まずは筆記試験のポイントですが、「暗記メインの勉強」+「簡単な計算問題」で点数を稼ぐことです。
基本的な法令や設置基準などは暗記問題として出題してくるため、法令で70~80%の得点を狙い、他の科目で60%以上の正答率を目指すと効率的です。
そのため、勉強法としては、過去問の解き直しと参考書の理解に努めましょう。
続いて、実技試験ですが、「筆記試験の段階で多くの知識を身に付けておく」ことが合格のポイントです。
実技試験と言っていますが、基本的には筆記試験で学習したことを活かして解く問題がほとんどなので、筆記試験に合格できる力があれば実技試験にも合格できます。
筆記試験の知識をベースにして、製図や鑑別などの新しい知識を身に付けることで得点を稼げるため、まずは参考書を用いて筆記試験の勉強に集中しましょう。
では、消防設備士におすすめの参考書はどういったものがあるのでしょうか?
ここからは、消防設備士の参考書について解説します。
消防設備士のおすすめ参考書
消防設備士におすすめの参考書は全部で5冊あります。
それぞれの参考書の特徴を確認し、自分にあった参考書を選択してください。
わかりやすい!第4類消防設備士試験
この参考書は、弘文社が出版している甲種・乙種併用の参考書です。
受験者の中でも、試験対策に特化して分かりやすいと評判の参考書で、ネットショップでの評価を見ても高評価の意見が多く見受けられます。
この参考書には、問題の掲載数や解説はもちろんのこと、試験にはこういった風に出題されているという実践的なコメントが多く記載されています。
語呂合わせも多く、初心者の方でも暗記問題が勉強しやすいため、効率的に勉強したい方は、この参考書を使って勉強してください。
試験にココが出る!消防設備士4類
この参考書は、インプレスが出版する甲種・乙種併用の参考書です。
東京防災設備保守協会が監修しているので、消防設備士試験の出題傾向が分かりやすくまとめられており、初心者でも勉強しやすい1冊になっています。
また、参考書の内容がまとめられたPDFが付いているため、タブレットやパソコンを持っている人であれば、場所を選ばずに勉強することができます。
通勤途中の電車やバス、仕事の隙間時間を利用したい方は、この参考書を用いて勉強しましょう。
消防設備士6類 超速マスター
この参考書は、ノマドワークス(消防設備士研究会)が出版する第6類消防設備士専用の1冊となっています。
第6類消防設備士は唯一「乙種」のみとなっているため、予備知識ゼロの初心者の方でも受験しやすい資格です。
そういった初心者の方向けに出版されているため、解説の内容も非常に丁寧で学習スタートから試験直前のまとめまでがこの1冊で行えます。
イラストや図を多く用いた参考書で第6類消防設備士を勉強したい方は、この参考書を選びましょう。
4類消防設備士 製図試験の完全対策
この参考書は、オーム社が出版する第4類消防設備士製図試験の対策書です。
第4類消防設備士の製図問題は、多くの受験者が苦手としていますが、この参考書はそういった方に長年愛用されているロングセラーの改訂版となっています。
消防関係法規だけでなく製図試験のポイントも丁寧に解説されており、効率良く勉強できるように重要な用語を色太字で表記するなどの工夫が施されています。
分かりやすく、メモを取りやすい参考書で第4類消防設備士の製図問題を勉強したい方は、この参考書を用いて対策を練りましょう。
本試験によく出る!第4類消防設備士問題集
この問題集は、弘文社が出版する第4類消防設備士試験に良く出題される問題を1冊にまとめた問題集になります。
この問題集を2~3回解き直せば筆記試験に合格できる力が身に付くと言われているくらい、本試験に良く出る問題が精選収録されています。
解説も分かりやすく、図解や重要度の表記など、効率良く勉強するための工夫も満載なので、問題を中心に勉強したい方にはオススメの1冊です。
独学だけだと不安な場合は通信講座を受講しよう
「独学で受験するけど合格できるか不安」
「効率の良い勉強を継続できるか分からない」
こういった悩みを持っている受験者は、通信講座を受講しましょう。
消防設備士試験を初めて受験する初心者の方であれば、独学での勉強が難しいといった場合もあるため、こういった場合にも通信講座の受講はオススメです。
SATのWeb講座を参考にして、通信講座の詳細を見ていきましょう。
講座名 | 消防設備士講座 |
---|---|
講座種類 | 乙種4類・甲種4類 |
講義方式 | Eラーニング |
教材 | テキスト+動画講義 |
受講料 | 乙種4類:17,800円(税抜き)※分割支払可 |
受講料 | 甲種4類:25,800円(税抜き)※分割支払可 |
サポート内容 | ・30日返金保証 ・破損、不具合DVD 1年間交換サービス ・不合格時、サポート期間延長サービス |
上記が通信講座の詳細になります。
通信講座であれば、専用の解説動画やテキストを用いて勉強するため、かなり効率良く勉強することができます。
テキスト単体で見ても、カラーのイラストや図が豊富に取り入れており、文字を極力排除してくれています。
テキストで解説が不十分だと感じた部分は動画講義で補えるため、情報が不足している内容は特にありません。
こうした講座内容で独学よりも遙かに効率の良い勉強を実現しています。
返金保証や交換サービス、サポート期間の延長サービスについても受験者にとっては、非常に嬉しいサポートです。
参考書の独学だけでは不安だと感じている受験者は、通信講座を受講して勉強の効率を格段にアップさせましょう。
まとめ
今回の記事では、消防設備士試験にオススメの参考書と効率的な勉強方法について解説しました。
記事の内容について簡単にまとめます。
<消防設備士の試験概要と勉強方法>
・消防設備士試験には「甲種」と「乙種」がある
⇒乙種に受験資格はないが、甲種には受験資格が存在する
・甲種と乙種で試験の出題範囲が異なる
⇒それぞれで「筆記試験」と「実技試験」が出題される
・勉強方法は暗記メインの勉強が効率的
⇒法令と簡単な計算問題で筆記試験を攻略し、実技試験は筆記試験の知識に加えて、製図と鑑別を勉強することで、合格できる力が身に付く
消防設備士試験にオススメの参考書
1.わかりやすい!第4類消防設備士試験
2.試験にココがでる!消防設備士4類
3.消防設備士6類 超速マスター
4.4類消防設備士 製図試験の完全対策
5.本試験によく出る!第4類消防設備士問題集
消防設備士試験に必要な参考書を揃えたら、後はひたすら勉強するだけです。
簡単な資格とは言えませんが、参考書と問題集を繰り返し解くことで、必ず試験に合格できるだけの力は身に付きます。
この記事で紹介した参考書や問題集、通信講座を利用して消防設備士試験に合格してください。