研削といしの取替え等業務特別教育とは、といしの取替えと取替え時の試運転に従事する労働者が受講しなければならない特別教育です。
そして、その研削といしの取替え等業務特別教育には、インストラクターコースも用意されています。
この記事では、研削といしの取替え等業務特別教育インストラクターコースの内容と受講料、特別教育の講師になれる条件などについて解説します。
目次
【研削といしの取替え等業務特別教育の講師資格】インストラクターコースとは?
冒頭でも触れたとおり、研削といしの取替え等業務特別教育インストラクターコースは、研削といしの取替え等業務特別教育を行う講師を養成するためのコースです。
インストラクターコースでは、研削といしの取替えと取替え時の試運転の業務に関する専門知識を重点的に学びます。また、教材の作成手法や教育方法など、講師を務めるにあたり必要な技能全般を習得することが可能です。
【研削といしの取替え等業務特別教育の講師資格】インストラクターコースの内容
研削といしの取替え等業務特別教育インストラクターコースは、講義・演習・実習の3形式で学びます。
研削といしには自由研削と機械研削がありますが、インストラクター講習ではどちらの内容も含むのが特徴です。
ここでは、インストラクターコースを開催する中央労働災害防止協会の講座を例に、それぞれのカリキュラムの内容を紹介します。
講義
研削といしの取替え等業務特別教育 インストラクターコースの講義では、以下の科目を学びます。
内容 |
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1.関係法令 |
2.研削盤に関する知識 |
3.研削といしの覆い及び保護具に関する知識 |
4.研削といしに関する知識 |
5.研削といしの取付具に関する知識 |
6.研削油剤に関する知識 |
7.研削といしの取付け・試運転の方法 |
8.実習 |
9.教育方法(指導案の作成、役割演技) |
参考:中央労働災害防止協会
【研削といしの取替え等業務特別教育の講師資格】インストラクターコースの対象者と受講料
ここでは、研削といしの取替え等業務特別教育インストラクターコースを受講できる対象者と、気になる受講料を見ていきましょう。
研削といしの取替え等業務特別教育インストラクターコースの対象者
研削といしの取替え等業務特別教育 インストラクターコースの受講対象者は、研削といしの取替えと取替え時の試運転の経験がある方です。
なお、厚生労働省では、研削といしをはじめとする特別教育の講師については、特に資格要件を定めていません。したがって、このインストラクターコースを受講しなければ、特別教育の講師になれない、というわけではありません。
しかし、特別教育の講師については「教育科目について十分な知識と経験を有する人でなければならない」と規定されています。研削といしの取替え等業務特別教育の講師を務める前には、インストラクターコースを受講しておいて損はないでしょう。
研削といしの取替え等業務特別教育インストラクターコースの受講料
研削といしの取替え等業務特別教育インストラクターコースの受講料は、講義を開催する主催団体で異なります。
なお、講義の内容を参照した「中央労働災害防止協会」では、3日間で79,200円(テキスト代、消費税込)です。一方、各種特別教育の講師養成講座を開催する「建設業労働災害防止協会」では、1日間の講義で 35,000円(テキスト代、消費税込)とされています。
前者と後者を比べると、後者は科目数が少ないことが予想され、必要最低限の知識のみを最短で学ぶことができる講座であることが伺えます。
このように、受講時間や費用は主催団体で大きく異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。
講師資格を受ければ、研削といしの取替え等業務特別教育受講は不要?
結論から言うと、研削といしの取替え等業務特別教育 インストラクターコースを修了したとしても、研削といしの取替え等業務特別教育を受講したことにはなりません。
研削といしの取替え等業務特別教育を受けないまま該当の業務に従事すると労働安全衛生法違反となり、50万円以下の罰金に処される可能性があるため、注意が必要です。
ただし、技能教習修了などの上級資格を持つ場合や、該当業務に関する職業訓練を受けた場合は、教育科目の十分な知識があると認められ、例外的に特別教育の全科目、または一部科目が省略できるとされています。
研削といしの取替え等業務特別教育の受講はWeb講座がオススメ
通常の研削といしの取替え等業務特別教育を受けたい場合はオンラインのWeb講座がオススメです。
オンライン講座はWeb上の動画を見ながら学習をします。収録済みの動画で学習する場合は、いつでも好きな時間に勉強できるのがメリットです。講習会の予約が取れない方や、仕事との予定が合わないといった方にはピッタリでしょう。
なお、実技科目については別途対面にて実技実施責任者のもとで行う必要があります。とはいえ、学科講習だけでもWebで受講できるのは大変便利でしょう。
オンラインのWeb講座で特別教育を受講して、効率良く学習をしましょう。
研削といしの取替え等業務特別教育の講師資格、インストラクターコースを受けよう
研削といしの取替え等業務特別教育には、講師を養成するインストラクターコースがあります。研削といし関連業務の知識と経験がある上級者の方は、キャリアアップの一環として、インストラクターコースを受講することをおすすめします。
ただし、研削といしの取替え等業務特別教育そのものを受講していない場合は、そちらから受講をする方が良いでしょう。通常の特別教育を受講せずに業務に従事した場合は、労働安全衛生法違反となりますので注意が必要です。