技術士試験で押さえるべき3つのポイント 「専門的学識・文章術・質疑応答」のスキルをバランスよく身につける
技術士試験では、「専門家としての見解」「伝わる文章表現」「明快な質疑応答」の3つを意識しましょう。
まず、技術士は業務にかかわる分野の専門家ですから、それに相応しい知識を持って、かつそれを応用できるスキルが試されます。つぎに、専門家としてのスキルを他者に伝える文章作成スキルが求められます。なぜなら、受験申込時に書く業務経歴の詳細でも、筆記試験でも、まとまった量の文章を書く必要があるためです。
さらに、筆記試験をパスした後には、口頭試験があります。ここでは、試験官から十数個の質問がなされます。
ですから、それらに的確に回答できるスキルを身につけておかなければなりません。
短期合格の秘訣は、これら3つのスキルをバランスよく効果的に身につられる講座を選ぶことです。
具体的な5つの関門と採点基準 「技術士に求められる資質能力」に精通した講師の指導を受ける
技術士試験では、細かく分けると5つの関門があります。
それぞれ、実務経験証明書、必須科目Ⅰ、選択科目Ⅱ、選択科目Ⅲ、口頭試験です。これらの5項目において、試験官は「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」が受験生に備わっているかを厳格に確認しています。
実務経験証明書では、技術士に相応しい業務を5つ取り上げます。
そして、そのうちの1つについて720字の小論文を作成します。
この資料は、口頭試験のときに使われるためにたいへん重要です。
筆記試験は7月中旬に行われ、必須科目Ⅰ、選択科目Ⅱ、選択科目Ⅲについて各1800字の答案が求められます。
それぞれについて、評価項目が異なるため、おのずと対策が異なります。
口頭試験は筆記試験合格者が進むことができる最後の関門です。近年、難化傾向にあり、十分な対策をして挑まなければいけません。
これらの5つの関門を、まわり道をすることなく、効果的・効率的に学習を進めるには、技術士試験制度と採点基準に精通した講師の指導を受けることが不可欠となるのです。
我流は危険、独学厳禁! 基本に忠実に、答練を繰り返すことが合格への近道です。
技術士試験に短期合格するには、何らかの講座を活用することが重要です。
とくに、添削指導は必須です。なぜなら、答案の弱点は他人に指摘してもらわないと、自分では気がつかないためです。
オーソドックスな講座は、会場に集まって講義を受けるタイプです。このタイプの講座では、モチベーション維持がしやすく、受験仲間ができるメリットがあります。
一方で、高額な受講料に加えて、会場までの交通費がかさんでしまうデメリットがあります。
テキストとメディア講義が組み合わさった通信講座は、スキマ時間を有効活用できるため、近年、人気があります。
通信講座の最大の弱点は、一人でやるため、なかなか続けられないことです。
SAT技術士講座は、受験生が悩みやすいポイントとその対応策を講義で講師が語りかけ、その講師自らが添削もするため、通信講座にありがちな孤独感を感じることがありません。
テクニック 受験勉強を通してコミュニケーション能力を身につけよう!
技術士試験では、受験申込書につける実務経験証明書が、筆記試験合格後の口頭試験で使われるというユニークな制度があります。
この制度をしっかりと認識して、実務経験証明書を作り込むかどうかで、口頭試験の難易度が変わってきます。口頭試験がスムーズに進むように、SATの技術士講座では、添削指導で講師が各受講生と二人三脚で実務経験証明書を作り上げていきます。
筆記試験では、600字の原稿用紙を9枚、合わせて5400字を1日で書ききることが求められます。
試験途中で、筆が進まない事態を避けるため、テキストに「文章術」を強化する章を書き下ろしました。
補助教材や添削と併せて取り組むことで、文章を書くことに対する苦手意識を取り除くことができます。文章作成がうまくなれば、自然と口頭試験での受け答えも上手になります。
口頭試験の合格率は、部門により多少変わりますが、例年9割程度です。
この一見高く見える合格率が、実はクセものです。10人に1人か2人しかパスできない筆記試験合格者が受けてもなお、10人に1人が落ちるという厳しいものだからです。20分の面接時間で、いかに効率よく加点を積み上げるか。このことに重点をおいて、指導を行います。
順調に勉強を進めるコツ 順調に勉強が進んできた人が陥りやすい現象「学習高原」
受験勉強で、順調に勉強が進んできた人が陥りやすい現象に「学習高原」があります。
いままでみられた学習の成果が停滞するような感覚が続く現象です。
この現象は、技術士試験では5~6月に現れやすいものです。学習高原は、「いつまで続くかわからない停滞感」が辛いものです。
これは、「勉強を続けてきた人が、普通に経験する現象」として、やりすごすのが得策です。SAT技術士講座の講師やスタッフ陣も、この学習高原の苦しみをよく理解してます。このような時期こそ、添削制度や質問カードを利用して、講師らにコメントを求めてください。
上手にSAT技術士講座を活用し、短期間で難関国家資格の技術士試験に合格しましょう。そして、この1年をエンジニアとしての飛躍の年にしましょう!
試験概要 第一次試験の受験資格・合格率(部門別過去10年間)・試験の内容
技術士の取得を目指す際、まずは第一次試験を受験することになります。ここでは、第一次試験の合格率や試験内容について詳しくみていきましょう。
第一次試験の日程
第一次試験の日程に関して、令和5年度の実施データを参考にしてください。
第一次試験の出題内容
第一次試験は、基礎科目・適性科目・専門科目にわかれているのが特徴。筆記方式の全科目択一式、マークシート方式にて実施されます。
具体的な出題内容に関しては、以下の通りです。
出題科目 | 出題内容 |
---|---|
基礎科目 |
|
適性科目 | 技術士法第4章の規定の遵守に関する適性を問う問題 |
専門科目 | 総合技術監理を除く20部門の中から1部門を選択し、選んだ部門に関する基礎知識・専門知識を問う問題 |
第一次試験の10年間の合格率
技術士の第一次試験の合格率について過去10年分の実施データを参考にみていきましょう。
受験者数データ
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技術士
令和3年度の合格率は
- 過去3年間の平均
- 42.1%
年度 | 総受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
令和3年度 | 16,977 | 5,313 | 31.3% |
令和2年度 | 14,594 | 6,380 | 43.7% |
令和元年度 | 13,266 | 6,819 | 51.4% |
平成30年度 | 16,676 | 6,302 | 37.8% |
平成29年度 | 17,739 | 8,658 | 48.8% |
平成28年度 | 17,561 | 8,600 | 49.0% |
平成27年度 | 17,170 | 8,693 | 50.6% |
平成26年度 | 16,091 | 9,851 | 61.2% |
平成25年度 | 14,952 | 5,547 | 37.1% |
第一次試験の合格率は、40%〜50%前後で推移していることがわかります。基本的に第一次検定は、基礎を問われる問題が多いので合格率は比較的高い傾向です。
ただし、合格が簡単というわけではないため、受験する際はしっかり対策して第一次試験に臨みましょう。
試験概要 第二次試験の受験資格・合格率(部門別過去10年間)・試験の内容
技術士の第一次試験に合格した後、実務経験を満たすと第二次試験を受験できます。ここでは、第二次試験の内容や合格率について詳しくご紹介します。
第二次試験の日程
第二次試験の日程に関して、令和5年度の実施データを参考にしてください。
項目 | 詳細 |
---|---|
受付期間 | 令和5年4月3日(月)~4月17日(月) |
試験日 (筆記試験) |
|
合格発表日 (筆記試験) |
令和5年10月 |
試験日 (口頭試験) |
令和5年12月から令和6年1月までの間 ※筆記試験の合格者にはあらかじめ周知されます |
合格発表日 (口頭試験) |
令和6年3月 |
第二次試験の出題内容
技術士の第二次試験には、筆記試験と口頭試験があります。口頭試験は、筆記試験の合格者に対してのみ実施される試験です。
ここでは、総合技術監理部門を除く20部門の出題内容を参考にみていきましょう。
分類 | 試験科目 | 試験時間 |
---|---|---|
筆記試験 | 技術部門全般にわたる専門知識や応用能力、問題解決能力および課題遂行能力に関するもの | 2時間 |
選択科目に関しての専門知識および応用能力に関するもの | 3時間30分 | |
選択科目に関しての問題解決能力および課題遂行能力に関するもの | ||
口頭試験 | 技術士としての実務能力(コミュニケーション・リーダーシップ、評価やマネジメント) | 20分 |
技術士としての適格性(技術者倫理・継続研さん) |
第二次試験の10年間の合格率
技術士の第二次試験の合格率について過去10年分の実施データを参考にみていきましょう。
受験者数データ
【円グラフ】ソースコードでご覧ください。上のdata-valueの値を変えてお使いください*小数点は使用不可です。この文は実際の画面では表示されません。
技術士
令和3年度の合格率は
- 過去3年間の平均
- 11.7%
年度 | 総受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
令和3年度 | 22,903 | 2,659 | 11.6% |
令和2年度 | 20,365 | 2,423 | 11.9% |
令和元年度 | 24,326 | 2,819 | 11.6% |
平成30年度 | 25,914 | 2,355 | 9.1% |
平成29年度 | 26,253 | 3,501 | 13.3% |
平成28年度 | 25,032 | 3,648 | 14.6% |
平成27年度 | 24,878 | 3,649 | 14.7% |
平成26年度 | 23,207 | 3,498 | 15.1% |
平成25年度 | 23,123 | 3,801 | 16.4% |
技術士の第二次試験の合格率は、毎年10%前後で推移しています。第一次試験と比較すると難易度がアップし、合格しづらくなっているのが特徴です。
また、第二次試験は実務経験を満たした方しか受験できません。実務経験を満たした実力者でも9割近くが不合格になることからも技術士の難易度の高さがうかがえます。
第二次試験をいかに攻略するかが技術士の資格取得で大切といえるでしょう。
申請手順 第二次試験に合格したら、登録して技術士に
技術士の第二次試験に合格したら登録の申請を行うことで技術士登録証を受け取れます。登録から交付までの大まかな流れは以下の通りです。
- 登録申請書の作成・添付書類などを準備する
- 申請書の提出・受付を済ませる
- 申請書類の審査
- 技術士登録簿に記載する
- 技術士登録証が交付される
公益社団法人 日本技術士会に登録されたら技術士として仕事に従事可能です。技術者としての付加価値を大きく高めながら今後の仕事に従事できるでしょう。