危険物取扱者

危険物乙4は約1ヶ月の勉強で取得できる!勉強方法を解説

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危険物取扱者とは、消防法によるガソリンや過酸化水素など、危険物を取り扱う場合に必要な資格です。

なかでも危険物取扱者乙種4類(通称「危険物乙4」)は、全種別で最大の受験者数を誇る需要の高い資格です。

ここでは、約1ヵ月で危険物乙4を合格を目指せる勉強法をはじめ、危険物取扱者試験の情報や、危険物乙4が人気である理由などについて、詳しく解説します。

【危険物乙4】約1ヵ月で合格を目指す勉強方法を紹介

危険物乙4 教材

冒頭で紹介した通り、危険物取扱者さまざまな危険物の取り扱いができる資格です。

その中でも危険物乙4は、例年全種別で受験者数が最多の人気資格ではありますが、実は危険物乙4は全く知識がない状態からでも1ヶ月間あれば合格可能です。

また受験する際の申請が概ね試験の1ヵ月半ほど前に締め切られますので、つまり受験申込をした後から勉強開始しても合格することができます。

とはいえ、1ヶ月で合格をするには計画的に勉強をする必要があります。

ここでは、約1ヵ月で危険物乙4に合格できる、具体的な勉強方法を見ていきましょう。

危険物乙4は、約1ヵ月で合格を目指せる!

危険物乙4の出題範囲は物理、化学、法律と多岐にわたり、そのすべてを覚えるのは困難です。

しかし、試験には度々出題される頻出問題があるため、そこを重点的に学習すれば、短期間での合格も夢ではありません。

頻出問題に関係する知識から確実に覚えると、正解率を上げることが可能です。ある程度概要を把握したら問題集に取り組み、実際に何が頻出問題かを把握しましょう。

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実際、頻出問題をカバーしている教材で効率よく学習できれば、20時間(1日7時間の学習であれば最短で3日間)の勉強でも合格することは十分可能です。

まずは物理と化学から勉強する!

試験に向けての勉強は、“基礎的な物理学及び基礎的な化学”から始めるとよいでしょう。この分野は中学や高校の理科で学んだ内容や、普段の生活でも使う知識が含まれているからです。

ただし、これまでの知識で正解できる問題に、多くの時間を費やしても意味がありません。初めて知ったことや、間違って覚えていたことからチェックしましょう。

知識を着実に身につけるため、自作のノートを作ることをおすすめします。ノートの作成は記憶の定着に役立ち、さらに直前対策にも有効な教材になります。

この科目での重点項目は、“燃焼と消火に関する基礎知識”です。燃焼と消火については、例年多く出題されています。

特に、燃焼の3要素である可燃物・酸素供給源・点火源は、消火のしくみにもつながります。

危険物の性質は徹底的に暗記する

危険物の種別ごとの性質、状態(固体か液体か)、特徴、代表的な品名は徹底的に暗記しましょう。

危険物乙4試験では、他の種別の危険物に関する問題が必ず出題されます。危険物乙4のテキストに、各類の覚え方の工夫が紹介されているのはこのためです。

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例えば、語呂合わせで「固い人に駅で無視された」は「固体が1・2類、液体が6・4類」という意味、
「燃えないイチロー」は「1・6類は燃えない(酸化性)」というように、楽しみながら覚える方法もあります。

そして、危険物の指定数量は必ず覚えましょう。危険物取扱者の資格は、指定数量以上の危険物取扱に必要な資格です。第4類の指定数量は、計算を伴うものがよく出題されます。

法令は最後に

危険物乙4の法令は、最後に勉強することをおすすめします。法令以外の分野(物理・化学や危険物の性質、そして消火)は関連性がある事柄が多く、1つの分野を学べば他の問題にも通用する知識が多数あるためです。

しかし、法令は状況ごとの取り決めを暗記しなければならず、さらに出題数が15問と多くなっています。記憶の維持が大変な科目であるため、最後に勉強したほうが本番の得点につながりやすいです。

ただし、法令にも頻出問題があるため、こちらはできる限り早めに押さえておきましょう。

最後の仕上げはノートを活用する

試験の数日前からは、作成したノートを使って重要事項の確認をします。

また、インターネット上にある無料の勉強サイトスマートフォンのアプリでも、危険物乙4の模擬問題に挑戦できます。それらを活用して、腕試しと知識の再確認もしてみましょう。

危険物乙4の試験情報と合格率

次に、危険物乙4の試験内容と合格率のほか、危険物乙4の合格率が低い理由について解説します。

危険物乙4の試験内容

危険物乙種の受験科目、問題数は次のとおりです。

危険物乙種の試験内容
No. 試験科目 問題数
1 危険物に関する法令 15
2 基礎的な物理学及び基礎的な化学 10
3 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法 10

出典:一般財団法人 消防試験研究センター

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5肢択一のマークシート方式で行われ、合格には各科目とも60%以上を正解する必要があります。

危険物乙4の合格率

危険物乙4の合格率は近年、30%~40%を推移しています。一方、第4類以外は60%~70%と比較的高い合格率を維持している状況です。

令和5年度(令和5年4月〜令和6年3月)の危険物乙種第4類の合格率は、32.2%でした。

なお、詳しい年度別の受検者数や合格者、合格率のデータについては、一般財団法人消防試験研究センターの試験実施状況のページをご参照ください。

危険物乙4の合格率が低い理由

危険物乙4の合格率が低い背景には、圧倒的に受験者数が多い、受験資格がない、全科目で60%以上の正答率が必要、という3つの要因が考えられます。

第4類は危険物取扱者乙種の登竜門的な資格であるため、勉強不足で合格レベルに満たない状態で受験する方も少なくありません。

さらに、3科目でそれぞれ60%以上の正答率が必要で、苦手科目があると足を引っ張ることになります。

これらを踏まえて、「危険物乙4は簡単」という方もいれば、「難しくてなかなか合格できない」という方もいるのは、苦手科目の有無が大きく関係しているでしょう。

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危険物乙4は決して難易度が高すぎる試験ではなく、しっかりとした対策をすれば合格は可能です。あまり合格率を気にせずに勉強を進めていきましょう。

試験当日の流れと解答のコツ

当日はあまり早く着いても屋外で待つことになるため、指定された集合時間の15分ほど前に到着するようにしましょう。受験教室に入れるのは試験開始のおよそ30分前で、教室と座席は受験番号で指定されています。

試験時間は2時間と十分に余裕があるため、慌てずに自信のある問題から解答していきます。

なお、実際の試験問題で、テキストでも見たことがない難問が出題される場合があります。試験は満点でなくても合格できるので、見たことのない難問は後回しにし、できる問題から答えていきましょう。

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また、マークシートへの記入は、問題用紙で2周以上確認したあとにまとめて行うのが、マークミスを防ぐコツです。

危険物取扱者資格の種類と乙種の区分

危険物取扱者試験は消防法による、危険物を取り扱う場合に必要な資格です。試験は各都道府県で行われ、毎年約40万人程度が受験しています。

種別は甲種・乙種・丙種に分かれ、このうち甲種の受験は大学で化学の学科・科目を修めるか、乙種資格が必要になりますが、乙種と丙種は誰でも受験することが可能です。

危険物取扱者資格の区分とその特徴、受験資格は次のとおりです。

区分
特徴
受験資格
甲種 全種類の危険物が取扱可能
甲種防火管理者・防災管理者の取得可能
大学で化学に関する学科・科目を修めるか、乙種免状取得などの条件があり
乙種 1類~6類に分かれ、それぞれで免許が異なる 誰でも受験可能
丙種 4類のうち特定の危険物のみ取扱可能
立合業務ができない
誰でも受験可能

危険物取扱者試験のうち乙種試験は第1~6類まであり、危険物取扱者試験受験者の全体の8割以上を占めます。さらに、そのほとんどが乙種第4類(乙4・第4類)の受験者です。

第4類ではガソリン、軽油、灯油、重油など、生活に身近な石油類の取り扱いがメインなので、さまざまな職場での需要が高く、受験者が最も多い区分なのです。

さらに身近な石油類ということで初学者でも理解しやすいため、他の危険物取扱者資格と比べても取得しやすい資格といえます。

危険物取扱者の乙種第1類~第6類における、取り扱いが可能な危険物、試験の特徴は次のとおりです。

乙種
区分
内容
取り扱い可能な危険物の特徴
第1類 酸化性個体 例:塩素酸ソーダ 甲種受験には1類か6類が必要
第2類 可燃性固体 例:硫黄 甲種受験には2類か4類が必要
第3類 自然発火性・禁水性物質 例:カリウム 甲種受験に必須
第4類 可燃性液体 例:ガソリン 身近な石油類を取り扱う 受験者多数
第5類 自己反応性物質 例:有機過酸化物 甲種受験に必須
第6類 酸化性液体 例:過酸化水素 甲種受験には1類か6類が必要

なお、丙種も乙種第4類とほぼ同じ石油類を扱うことができますが、無資格者が取り扱う際の立ち合いが許されるのは甲種と乙種のみです。

例えば、セルフ式ガソリンスタンドの営業には、甲種または乙種第4類の危険物取扱者の立ち合い(勤務)が条件になります。

危険物乙4が人気であるおもな理由

危険物乙4の受験者数は年間20万人前後と、危険物取扱者乙種試験のなかでも最多の受験者数を誇ります。第4類以外の受験者数はいずれも1万人前後となっていることからも、第4類の人気の高さがうかがえます。

危険物乙4の受験者数が多いのには、以下の理由が挙げられます。

危険物乙4はさまざまな分野の仕事で役立つから

第4類はガソリンや灯油など身近な液体危険物が対象で、ガソリンスタンドや化学工場での需要が高い資格です。

受験資格がなくても受験できること、身近な引火性液体を扱うため初学者でも理解しやすいことも人気の理由でしょう。

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企業によっては、資格取得の奨励金、資格手当などが支給されることもあります。
収入が上がるだけでなく、昇進の要件になることもあるようです。

学習教材が豊富で取り組みやすいから

自慢のSAT教材の内容をぜひご確認ください。

危険物乙4は多くの人が受験をするため、他の危険物取扱試験に比べ、試験対策のための書籍や動画講座が充実しているというメリットがあります。試験も他の種や類に比べ多く実施され、東京の中央試験センターではほぼ毎週実施されています。

また、試験勉強は講習会のほかに、通信講座、動画やアプリでも対策が可能です。SATの通信講座は、試験に出る要点を押さえた内容で、解説動画とテキストを使って効率的に勉強できます。

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合格に必要なポイントに絞った勉強が可能なので、短期間で一発合格できる可能性も高まります。

第4類以外の乙種の試験科目が免除されるから

危険物乙4を取得すると、第4類以外の乙類の試験で一部科目が免除されます。免除される科目と問題数、試験時間は次のとおりです。

乙種危険物取扱者試験における科目一部免除
免除種類 試験科目 免除 問題数 合計 試験時間
乙種危険物取扱者免状を有する者 全類 1 法令 全部免除 10問 35分
2 物化 全部免除
3 性消

出典:一般財団法人 消防試験研究センター

また、危険物乙種の免許を所有しており、他の類を受験する際には、一度に複数の試験を受験することも可能です。これは複数受験と呼ばれる方法で、おすすめの組み合わせは以下のとおりです。

No.
【危険物乙種】複数受験の組み合わせ例
1 ともに酸化性で、固体で品目がやや多い1類と、液体で品目が少ない6類の組み合わせ
2 可燃性固体で品目がやや少ない2類と、自己反応性物質で品目が多い5類の組み合わせ
3 自然発火性と禁水性の2つの性質が入り品目も多い3類の組み合わせ

このような組み合わせでもう3回受験すれば、全類合格も目指すことができます。

危険物乙4は、約1ヵ月の集中対策で合格を目指す!

危険物取扱者は製造業、建設や運輸など幅広い産業で活躍の場があり、中高年や女性でも就職につながりやすい資格です。

危険物乙4の受験者数は乙類のなかで最も多く、人気の高さがうかがえます。合格率は例年30%~40%と低くなっていますが、約1ヵ月で合格圏内に到達できる可能性は十分あります。物理と化学から勉強をはじめ、最後に法令を回すことで効率のよい勉強が可能です。

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