建築物環境衛生管理技術者

ビル管理士とマンション管理士は「設置義務」の違い!それぞれを比較しよう

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ビル管理士とマンション管理士は、どちらも難関の国家資格です。

どちらも大きな建物に関する資格ですが、受験資格の有無、設置義務の有無など細かい違いがあります。また試験の内容も違っています。

この記事はビル管理士とマンション管理士の両方に興味がある方や、ビル管理やマンション管理、不動産への転職を考えている方に役立つ内容です。

まずはビル管理士とマンション管理士の概要をそれぞれ見ていきましょう。

ビル管理士とは

ビル管理士の正式名称は建築物環境衛生管理技術者と言い、国家資格です。ただし名称が長いため「ビル管理士」「ビル管」とも呼ばれています。

ビル管理士の業務は、建築物の維持管理計画の立案、管理、監督、建築物の検査結果の評価と問題点に対する改善案の作成などです。また、改善案をビルオーナーやテナントに対して意見を申し出る権利があります。

面積3000平方メートル以上のオフィスビルや商業施設、ホテル、旅館、病院、百貨店などの大きい建物は、ビル管理士が必置資格となっています。

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つまり、ビル管理士は法的に専任義務があるため、今後も需要がなくならない人気の高い資格です。

また、ビル管理士は以下の定期検査を行えます。

NO 定期検査
1 空気環境検査
2 水質検査
3 空調設備
4 電気設備
5 給排水設備
6 清掃
7 害虫駆除

ビル管理士を取得すれば、ビルを管理する上で専門的な知識を幅広く持っていることの証になるため、転職する際も有利に働きます。

しかし、ビル管理士の試験は難しく、合格率が平均10%~20%程度の難関国家資格です。とはいえ、ビル管理士を取得すれば、資格手当や、昇給、転職と大きなメリットがあるため、挑戦する価値は十分にあります。

ただ、ビル管理士には受験資格があります。ビル管理士を受験するためには、2年の実務経験が必要となります。

次にマンション管理士について見ていきましょう。

マンション管理士とは

マンション管理士は、マンションの維持や管理を行う上で必要な専門知識を有していることを証明する国家資格です。

「マンションの管理人」とは違い、法律などの専門知識を用いて、マンションの管理組合やマンション区分所有権者のトラブルを解決する専門家です。

マンション管理士の主な業務は、管理組合の運営や修繕計画の作成、住民間トラブルの解決、管理費や修繕積立費の見直し対応などです。マンションの運営や管理だけでなく、法律も含め、幅広い専門知識を求められます。

マンション管理士は、「宅建(宅地建物取引士)」や「管理業務主任者」に並ぶ不動産3資格と呼ばれ、不動産取引の専門家といえます。

それだけに合格率が平均7~9%と低く、合格が困難です。マンション管理士の目安の勉強時間は、500時間といわれています。受験勉強を十分にとれるか、環境や勉強を始める時期は適切かなど、さまざまなことを考慮して、資格の取得を検討しましょう。ただし、マンション管理士には受験資格はありません。年齢や職歴など関係なく受験が可能です。

また、ビル管理士と違って法的な設置義務がないので注意ください。

次にビル管理士とマンション管理士が求められる仕事をそれぞれ見ていきましょう。

ビル管理士が求められる仕事

ビル管理士が求められる仕事は、ビル管理・メンテナンス業です。ビルを管理する上でビル管理士は必置義務のある国家資格であり、幅広い知識があることを示します。そのため、ビル管理会社は転職しやすいでしょう。

ビル管理士の業務は、建築物における業務以外にも、建築にかかわるクレーム対応や交渉、調整なども含まれるため、専門的な知識とともに、統括的にみる能力が求められます。

マンション管理士が求められる仕事

マンション管理士が求められる仕事は、マンションの管理組合や会社、管理コンサルティング会社、不動産会社、ビル管理会社などでの管理業務です。大手企業の求人も多いため、より高収入を目指せます。マンションを扱う仕事をしたい方に最適な資格です。

現在、日本人口の約10%がマンションに住んでいる状況のため、今後も需要は高まる資格といえます。また、居住者の高齢化により、管理組合の運営が難しくなっています。マンションの老朽化対策が急務の中、その対策を進めるにはマンション管理士が必要です。

ビル管理士とマンション管理士の比較表

ここまでビル管理士とマンション管理士について解説を行いました。ここで両方を表にまとめたので、あらためてご確認ください。

項目 ビル管理士 マンション管理士
資格種別 国家資格 国家資格
仕事内容 ビル管理やメンテナンス等 マンション管理会社の管理業務等
設置義務 あり なし
受験資格 あり なし
試験合格率 約10%〜20% 約7%〜9%

ビル管理士もマンション管理士も難易度の高い国家資格

ビル管理士とマンション管理士の資格はどちらも合格率の低い難関資格です。合格率で比較すると、ビル管理士よりもマンション管理士の方が難しいように見えますが、合格率だけでは優劣をつけられません。

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どちらもしっかりとした対策をした上で勉強が必要な資格です。

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