第1級陸上特殊無線技士

一陸特の合格率はどれくらい?資格を取得するための勉強法とは

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無線従事者の国家資格である一陸特(第一級陸上特殊無線技士)は、近年急速に拡大しつつあるIoT(モノのインターネット)や、次世代通信網5Gの基地局建設などもあって、需要が上昇している資格です。また、陸上特殊無線技士資格の最上位ということもあり、難易度は高いと言われています。こちらでは、一陸特の資格の概要と合格率、合格するための勉強法について解説します。

一陸特の難易度・合格率

一陸特という資格の概要と、試験の難易度と合格率について見ていきましょう。

一陸特とはどんな資格?

一陸特とは、陸上の無線局における技術的な操作を行うための資格です。
空間を伝わる性質がある電波で通信する際、誤った操作をすると他の電波の妨害や混信を与える可能性があります。無線設備の操作を行う無線従事者になるためには、電波の知識や技能を身に付けた証明となる、陸上特殊無線技士の国家資格が必要なのです。

また、二陸特、三陸特との違いは、操作できる無線設備の範囲にあります。

・一陸特…陸上の無線局の多重無線設備で、30MHz以上の周波数の電波を使用する固定局の技術操作。および、これ以外の操作で二陸特の範囲に属する操作。

・二陸特…多重無線設備を除く空中線電力10W以下の無線設備で、1606.5kHzから4000kHzの周波数の電波を使用する技術操作。人工衛星局の中継による無線通信を行う空中線電力50W以下の多重無線設備における技術操作。および、三陸特の操作範囲の操作。

・三陸特…空中線電力50W以下の無線設備において、25010kHzから960MHzまでの周波数の電波を使用する技術操作。および、空中線電力100W以下の無線設備において、1215MHz以上の周波数の電波を使用する技術操作。

一陸特の有資格者のみが操作できる多重無線設備とは、テレビ局の中継局や携帯電話の基地局などです。特筆すべきは携帯電話の基地局で、次世代通信5Gの普及が進められており、一陸特を持つ技術者が今後さらに求められるでしょう。

一陸特の難易度と合格率

一陸特の合格率は、30%~40%を推移しています。合格率70~80%前後の二陸特、80~90%前後の三陸特と比較すると、一陸特の難易度の高さが分かるでしょう。

二陸特と三陸特の合格率に差がないのは、問題の内容が似通っており、難易度にも差がないからと言われています。

一陸特の場合、無線工学の電気回路の計算問題が難しくなるうえに、一陸特のみ対数(log)を用いた計算問題が出題されるため、難易度が高くなるようです。

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1級陸上特殊無線技士とは?仕事内容や資格を取得する方法

一陸特の試験内容と勉強法

一陸特の試験科目や合格基準点、合格するための勉強法を紹介します。

一陸特の試験内容

一陸特の試験科目は、無線工学と法規の2科目です。無線工学では、マイクロ波の性質、静止衛星通信、多重通信の基礎、さまざまな電波の送信方式など、出題範囲が広いのが特徴です。法規は電波法が中心に出題されます。

両科目に以下のような合格基準点が設定されており、その点数を上回らないと合格できないので注意が必要です。

・無線工学の合格基準点…120点中75点(24問中15問正解)
・法規の合格基準点…60点中40点(12問中8問正解)

一陸特国家試験に向けた勉強法

無線工学をはじめて勉強する場合、目に見えない無線をイメージできるイラストや写真を用いた参考書を使って勉強しましょう。難易度が高い計算問題は5~7問ほど出題されるため、合格基準点をクリアするためにしっかり対策する必要があります。ただし、計算問題はやり方のコツをつかめば解答できるようになるので、計算問題に特化した問題をくり返し解きましょう。

また、一陸特の試験は同じような問題が出題される傾向があるため、基礎を身に付けたあとは、過去問をくり返し解くのが効果的です。

養成課程講座を修了する方法もある

独学で国家試験に合格するほかに、養成課程講座を受講後、修了試験を経て資格を取得する方法もあります。国家試験を別に受ける必要がなく、難易度の高い一陸特をより確実に取得できます。養成課程講座は東京、名古屋、福岡などの主要都市で、平日または休日で8日間ほど通って集中的に講習を受けます。費用は約70,000円と高額ですが、短期間で資格を取得したい方に最適です。

また、インターネットを利用したeラーニングで講習を受け、国家試験を受験する方法もあります。eラーニングは専任講師による動画講習と、分かりやすいテキストを併用して学ぶので、独学で勉強するよりも理解度が高くなります。また、スマートフォンなどで動画を視聴できるため、自宅や通勤中、休憩時間などの空いた時間に勉強できます。

国家試験を受験する必要がある分、費用は50,000円前後と養成課程講座よりもリーズナブルです。業務が忙しくまとまった勉強時間が取れない方や、遠方で養成課程講座に通えない方は、eラーニングを上手に活用することをおすすめします。

一陸特の難易度は高め!過去問を何度も解くことが重要!

一陸特は無線従事者の国家資格で、テレビ局や携帯電話の基地局といった、多重無線設備の技術者として活躍できます。一陸特の合格率は30%前後を推移しており、二陸特・三陸特よりも難易度は高めです。しかし、難関の計算問題をしっかり対策し、同じ問題がくり返し出題される傾向を踏まえて、過去問を何度も解くといいでしょう。

最後にまとめると、一陸特の資格を取得するには、独学から国家試験を受験する・養成課程講座を修了する・eラーニングによる講習で国家試験を受験する方法があります。しかし、養成課程講座は8日ほど拘束されるデメリットがあるため、時間が取れない方は、是非eラーニングの受講を視野に入れてみてはいかがでしょうか。

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