「衛生管理者の試験って難しい?」「合格できる勉強方法を知りたい!」
上記のような疑問をお持ちではないでしょうか。
この記事では、衛生管理者の試験内容、合格率、難易度を紹介し、後半では具体的な勉強方法について詳しく解説していきます。
目次
衛生管理の合格率
以下にて、衛生管理者の合格率と難易度について見ていきましょう。
第一種衛生管理者試験の難易度
安全衛生技術試験協会によると、平成30年度の第一種衛生管理者試験の受験者数は67,080人で、合格者数は29,631人でした。
つまり、合格率は44.2%ほどです。他の国家試験と比べても、それほど低い合格率ではありません。
試験の合格基準は、各科目の正解率が40%以上、かつ、全科目の合格得点が満点の60%以上であることです。
たとえば、関係法令の正解率が25%であった場合、他の科目が満点であったとしても試験は不合格となってしまいます。
全科目40%以上ですので、まんべんなく対策することが必要不可欠です。全体で60%以上の正解率を取れるように勉強を進めましょう。
勉強方法については後述します。ぜひ参考にしてみてください。
第二種衛生管理者試験の難易度は?第一種と比較してみよう
安全衛生技術試験協会によると、平成30年度の「第二種衛生管理者試験」の受験者数は32,985人で、合格者数は17,271人でした。
つまり、合格率は52.4%で、過半数が合格しています。
第一種と第二種でそれほど大きな差はありませんが、少しだけ第二種の方がやさしいといえるでしょう。
下記が第一種・第二種の年度別の合格率です。
資格種別 | 合格率 | 合格者 | 受験者 | |
---|---|---|---|---|
平成30(2018)年度 | 第一種衛生管理者 | 44.2% | 29,631名 | 67,080名 |
第二種衛生管理者 | 52.4% | 17,271名 | 32,985名 | |
平成29(2017)年度 | 第一種衛生管理者 | 45.0% | 29,636名 | 65,821名 |
第二種衛生管理者 | 54.9% | 17,302名 | 31,537名 | |
平成28(2016)年度 | 第一種衛生管理者 | 45.5% | 28,003名 | 61,500名 |
第二種衛生管理者 | 55.5% | 16,189名 | 29,186名 | |
平成27(2015)年度 | 第一種衛生管理者 | 55.5% | 30,587名 | 55,129名 |
第二種衛生管理者 | 66.0% | 16,983名 | 25,716名 |
衛生管理者の試験概要
以下にて、衛生管理者の試験内容と受験資格について解説していきます。
試験の一部が免除となる場合もありますので確認しておきましょう。
試験内容
試験科目は、関係法令、労働衛生、労働生理の3科目で、出題方法は5者択一のマークシート方式です。
また、第一種・第二種、ともに上記同様、3科目です。
ただし、第一種衛生管理は有害業務関連の出題があるため、問題数が多くなる点に注意してください。
具体的な内容は下記の通りです。
NO | 試験科目 | |
---|---|---|
1 | 関係法令 | 労働安全衛生法や労働基準法からの出題 |
2 | 労働衛生 | 作業環境や職業性疾病などに関する問題 |
3 | 労働生理 | 人体の仕組みや医学的な知識が求められる問題 |
受験資格
衛生管理者の試験を受けるためには、下記3つのうち1つ以上該当していなければいけません。
NO | 受験資格 |
---|---|
1 | 大学、短期大学、高等専門学校卒業後、1年以上の労働衛生の実務経験がある |
2 | 高等学校を卒業後、3年以上の労働衛生の実務経験がある |
3 | 10年以上の労働衛生の実務経験がある |
上記は簡単にまとめていますが、受験資格は詳細に区分分けがされていますので、安全衛生技術試験協会のホームページで確認をしましょう。
また、衛生管理者の試験には「免除制度」が設けられています。下記に該当する方は免除の対象です。
NO | 免除のケース |
---|---|
1 | 医師、歯科医師、獣医師、薬剤師、保健師、いずれかの資格を持っているケース |
2 | 指定された特定大学の学科の課程を修了、卒業しているケース |
指定大学・学科目は下記のページよりご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/eiseikanrisha/
また、「船員法による衛生管理者適任証書」が交付され、かつ1年以上の労働衛生の実務がある人は「労働生理」の科目のみが免除されます。
衛生管理者の勉強方法
以下にて、衛生管理者の試験に合格するために必要な期間や時間、具体的な勉強方法について紹介していきます。
勉強に必要となる期間
衛生管理者の勉強に必要となる期間は、1~3ヵ月くらいを目安にしておきましょう。
衛生管理者の試験は出題範囲が広く、暗記することが多いためです。
衛生管理者の試験は月に数回ありますので、3~5ヵ月と長い期間を費やすよりも短期間で集中して勉強することをおすすめします。
勉強時間の目安
衛生管理者の勉強時間は、最短1日2~3時間、7日ほどで合格することも可能です。しかし、基礎知識がない方や、講座や講習会を利用しない場合は100時間ほどの勉強時間が必要になる場合もありますので、スケジュールには余裕を持っておきましょう。
効率よく対策を進めたい方は、通信講座などの教材を利用するとよいでしょう。
試験勉強で用意するもの
講習会や合格講座に参加しない場合は、参考書を購入して自分で勉強していきます。
参考書は、さまざま種類のものが売っているため、実際に書店に出向き、自分に合った参考書を購入することが大切です。
1つの参考書をパラパラ進めていくのではなく、1つの参考書を徹底的に読み込んで覚えると効率的です。
特に、「試験まで時間がない」という場合は全てが中途半端になってしまうこともあります。じっくりと時間をかけ、1冊を完璧に終わらせましょう。
また、参考書とは別に第一種衛生管理者試験問題集を購入するとよいです。
参考書によっては、問題も記載されていますが、問題集ほどの種類や数はありません。参考書をひと通り覚えたあと、試験の何日か前はひたすら問題を解くことが大切です。
問題を解くこと自体に慣れておかないと本番の時に思わぬミスをしてしまう可能性もありますので、必ず購入するようにしてください。
試験勉強の具体的な進め方
続いて、具体的な勉強の進め方を解説します。
まず実際の過去の問題を見て、どういった問題が出題されているか、大まかにどのような傾向があるかを把握することから始めます。
過去の問題はインターネットからも見ることができます。
あとは用意しておいた参考書を読み込んで覚え、ひと通り覚えたと思ったら問題集でひたすら問題を解いていきます。
問題を解いていく中で、記憶や理解があいまいな箇所があれば、その都度参考書を読んでしっかりと記憶し直しましょう。
まとめ
この記事では、衛生管理者の試験に関する情報や勉強方法を紹介してきました。
衛生管理者の資格試験は合格率も高く、難易度はやさしめです。
根気強く1日2~3時間ほどの勉強を続けられれば、試験の合格は難しくありません。
この記事を読んで、「資格取得を目指そう!」と思った方は、まず自分に合った参考書を探しましょう。